おおさか労働相談センター相談員 舛田 佳代子
6月3日(水)国労大阪会館で第3回労働相談学習会を開催し、8産別・9地域・弁護士など計36名が参加しました。初めに3月以降の労働情勢を民法協事務局・大阪法律事務所の加苅匠弁護士に報告してもらいました。営業代行で週40時間の業務従事を義務付けていたとして労働者性を認めた裁判、くも膜下出血の医師のケースで「宿日直許可」であっても実態は労働時間に当たると判断され労災認定を認めた判決などが詳しく取り上げられました。学習会テーマは「派遣労働に関する派遣元、派遣先の使用者責任」で、講師には谷町中央法律事務所の大西克彦弁護士を迎えました。
派遣労働の定義(派遣法2条1項)をもとに、派遣労働と請負の違いを確認して派遣元・派遣先の責任を明らかにしました。合わせて厚生労働省の派遣労働に関する指針やQ&Aが詳しいため確認するようアドバイスがありました。
労基法の労働者保護規定の適用は原則として派遣元(雇用主)になります。就業条件等の明示や雇用の安定は派遣元が責任を負います。安全配慮義務(ハラスメント等を含む)は双方が責任を負います。派遣先には安全配慮義務に加えて教育訓練や自社労働者と同等の福利厚生施設等の利用確保の責任が生じます。また、偽装請負や派遣期間(3年)超過などの違法派遣の場合は派遣先の直接雇用(派遣法40条6)となり派遣先が雇用主となります。後半には具体的な事例が紹介されました。派遣元と派遣先が契約を途中解約した場合、有期派遣労働者は整理解雇の4要件に照らして判断されることに加えて、派遣元が派遣労働者の就業機会の確保を約束していることから簡単には解雇が認められないという事例。派遣先に対して団体交渉が可能かという点に関しては、中労委決定から、例外に当たる事柄として、違法派遣や安全配慮義務違反がある場合等は、派遣先の使用者性(労組法7条)が認められる余地があるという事例が紹介され、労働相談や組合活動の場で役立てたいと思いました。





