弁護士 窪田 航
5月14日、いのちのとりで裁判全国アクション主催「全国いっせい保護費追加給付相談ホットライン」が開設され、私も相談員として参加しました。本ホットラインは、昨年6月の生活保護基準引下げ訴訟に関する最高裁判決を受け、国が実施した追加給付について、生活保護利用者らからの相談を受け付ける目的で開催されました。最高裁判決を受けた国の対応(追加給付額の切り下げ)の不当性・違法性については別稿に譲りますが、本ホットラインは、切り下げに対する審査請求運動(いのちのとりで裁判第2ラウンド)の一環として実施されたものです。なお、審査請求は5月13日、大阪弁護団が全国に先駆けて大阪府知事宛てに行いました。相談内容で最も多かったのは、「追加給付はいつ行われるのか」という問いでした。これは、国の広報が甚だ不十分であることを示しているといえます。
また、第1ラウンドには原告として参加していなかった方の中にも、第2ラウンドには参加したいという方が多くおられたのは印象的でした。判決を受けた国の対応については、「判決からもうすぐ1年なのに(追加給付が)遅すぎる」「半額に値切るのはおかしい」「原告と非原告を差別するのはおかしい」といった声が複数寄せられました。さらに、物価高のなかで現状の保護費ではまともな暮らしができないと訴える方もおられました。私が担当した2時間(それ以外の時間帯も)ひっきりなしに電話がかかってきました(左耳が痛くなるほどでした)。それだけ多くの人が、今回の国の対応に憤りを感じていることを実感しました。
なお、今回の追加給付について、国は、保護廃止された者については申し出を必要としています。この点について、国は7月ころからラジオ・新聞広告等で広報を始めるとしています。十分に周知がされているか、監視する必要があります。第2ラウンドは始まったばかりです。弁護団は、全国で1万件の審査請求を目標に掲げています。私は、いのちのとりで裁判弁護団に加わってまだ日が浅いですが、原告の方々・支援者の方々・弁護団の先輩方が死力を尽くして勝ち取った最高裁判決に基づき、適切な補償が実現されるよう、第2ラウンドの闘いに尽力していきたいと思います。なお、本ホットラインには、民法協からほかに喜田崇之弁護士、冨田真平弁護士も参加しました。




