民主法律時報

2014年新人学習会第1回「 ブラック企業の傾向と対策」

弁護士 吉 村 友 香

1 はじめに
 2月24日に新人学習会が開催されました。
 テーマは、今まさに社会問題化している「ブラック企業」。中西基弁護士より、「ブラック企業の傾向と対策」というテーマでお話がありました。さらに、地域労組おおさか青年部の北出茂さんからも、青年部で取り組まれている対「ブラック企業」争議に関するお話を聞くことができました。

2 「ブラック企業」という言葉が 広がったことの意義

 最近よく耳にする「ブラック企業」という言葉ですが、その言葉の歴史は浅く、2000年以降に違法状態で働かせる過酷な労務管理の職場について、若者達がインターネット上で情報交換を始めたところから広がったそうです。
 日本の労働現場では、違法な状態で働かせるということが数多く起こっていましたが、労働者がその違法状態を社会に告発するということはそれ程なかったようです。しかし、「ブラック企業」という言葉が広まり、それによって違法状態を告発してこなかった、できなかった労働者が声を上げるきっかけとなったのではないでしょうか。

3 ブラック企業の傾向
 私は、これまで、「ブラック企業」は、若者に無茶な働き方をさせる会社だという漠然とした認識しか持っていませんでした。しかし、実は、「ブラック企業」の使い捨ての手口・傾向には、様々なものがあるようです。
 具体的には、①長時間労働、②残業代不払い、③詐欺まがいの契約、④法制度の悪用、⑤パワーハラスメント、⑥被害の隠蔽等の手口で、若者を使い捨てにします。
 学習会では、「ブラック企業」で実際に行われていた事例が紹介されましたが、その中には、新卒研修と称して巨大な穴掘りをさせる会社、深夜まで続く接客対応・電話対応の練習をさせる会社、さらには、退職を申し出た労働者に高額の損害賠償請求をする会社等、耳を疑う事例が多数ありました。

4 「ブラック企業」とどう闘うか
 学習会では、ブラック企業と闘うことが重要で、その取り組みの中で「違法な労働」に対する社会全体の意識を変えていく必要があるという問題提起がなされました。「ブラック企業」と闘う事例として、地域労組おおさか青年部の取り組みが非常に参考になりました。団体交渉を通して、会社の違法な行為を徹底的に指摘、是正を求め、また違法行為を放置する会社については社会問題化を図っていくという取り組みです。
 ブラック企業に対抗する方法は、おかしな働き方が蔓延し、日本社会が活力を失う前に、ブラック企業の違法性を突いていくことに尽きるのではないでしょうか。

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