民主法律時報

労働相談懇談会で労働基準監督署業務を学習

おおさか労働相談センター 長岡 佳代子

2017年3月3日(金)午後6時30分から労働相談懇談会を開催、8単産、10地域、4団体から35名が参加。労働相談センターの川辺所長による挨拶、西川大史弁護士の労働情勢報告、全労働大阪基準支部副委員長の高松さんによる学習を行いました。

高松さんは「労働基準監督機関は労働基準関係法令の実行を確保することを目指し、1人でも労働者を使用する事業所を対象にしている。監督機関の体制は厚生労働省、47都道府県労働局、321労働基準監督署。労働基準監督署は『個別事業所に対し監督を行い、違反を是正指導する』『司法警察員として重大・悪質な違反の事案を送検する』『労働者からの申告の受付』『就業規則、 協定など労使協定の受理・指導』を行っている」「すべては法違反があるかないかで決まり、その条件は監督官が事実を確認できるかどうかにある。法違反がある場合、主眼は是正勧告等の行政指導であり、重大・悪質な場合は司法処分(送検)を行う」などと話されました。

その後質問にも答えていただきました。一部紹介すると、 労働組合が団交で是正を求めても企業側が応じない場合、労基署の申告で対応をしてくれるのか?「労働者本人しか申告できない。団交中に立ち入っても良い結果が得られず経過を見守ることが多い」、 立ち入り調査は事前通告をするのか?「基本は抜き打ちだが、労働者の申告は事前に通告することもある」「深夜労働の場合、夜間臨検も行う」「事業所が書類などを拒んだ場合、令状を取って調査を行う」、 申告手続きを行い対応までどの程度の時間がかかるか?「初動は請求をきちんと行っているかどうか、手続きをとるとすぐに動く。まず社長に会う。大手はすぐに是正する。お金があるのに払わない場合は地道に指導し、説明し理解するように訴える。悪質な場合は送検する」など答えていただきました。

平成29年厚生労働省「労働基準監督行政について」によると平成28年の監督官数は3241名、指導対象となる事業所数は428万事業所、労働者数は5209万人です。監督業務の実施状況は428万事業所のうち「定期監督」「申告」を合わせて約16万事業所で、高松さんも「監督官が不足をしており、増やして欲しい」と訴えておられました。

日々の相談活動では法違反が蔓延しています。ほとんどの人が泣き寝入りをしています。
高松さんは長時間労働に対し「日々の労働時間の記録をすること、何の残業をしたか詳しく書くこと」と言われていました。私自身は相談者に労働時間の把握は伝えていましたが、仕事内容を残すようには伝えていなかったので、これからは伝えようと思いました。学習会参加者からは「現場の労働者に話を聞かせたい」という感想が出されました。

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