民主法律時報

労働弁護士スピリットに触れて―1月31日新人学習会報告―

 弁護士 村 西 優 画 

民法協の新人学習会に参加させていただきました。河村学弁護士が講師として、「労働相談入門」と題し、ご自身の経験も交えながら労働事件への弁護士としての関わり方について講義していただきました。労働者性の判断や労働契約における同意の意義等の、労働問題を考える上で基礎的かつ最重要な事項について資料や図解を用いて丁寧に解説していただき、大変勉強になりました。とくに、労働契約において問題となる労働者の自由意思について、労働者が退職する場面でも争点となるということを、河村学弁護士が担当されました事件をベースに詳細な解説をしていただき、どのような場面で論点が問題となるのかということを具体的にイメージすることが出来ました。また、たとえ「労働者」に該当しないような事案であったとしても、適用法令の間隙を埋め依頼者を救済するという意味で、あらゆる法令の検討を欠かしてはならないという点も教えていただき、労働弁護士スピリットの一端に触れることができました。河村学弁護士からは今回の新人学習会を通じて、労働者側の弁護士としてのやりがいや向き合い方について教授していただき、これからの自分自身の弁護士像を考えていく上でとても実りある時間となりました。河村学弁護士には、この場をお借りしてお礼申し上げます。

民法協では、弁護士のみならず、学者・研究者等の方々も会員として活躍されており、新人学習会でもそうした方々とも交流させていただき、多角的な視点から労働問題について議論や意見交換のできる貴重な機会であるなと改めて感じました。

新人学習会の後に開催されました懇親会では、労働問題やそれ以外の事項についてもざっくばらんにお話をすることができ、楽しい時間を過ごさせていただきました。また、新人学習会には若手の弁護士の方々も多く参加されていたので、期の近い先輩方や同期の方とも親睦を深めることができ、この新人学習会を通じて大変有意義な時間を過ごさせていただきました。

今後もこうした学習会に参加して、様々な知見を吸収していくとともに、民法協での親睦も深めていくことができたらと思います。

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