民主法律時報

大阪労働局との懇談会について

弁護士 冨 田 真 平

 2021年2月28日に派遣労働問題研究会のメンバーと大阪労働局需給調整課で懇談会を実施しました。
この懇談会は継続的に行っているもので、前回2020年 月7日に行って以来約1年半振りの懇談会となりました。新型コロナウイルスの感染防止を理由に前回同様こちらの参加者は4名に限定され(当日1名が体調不良により欠席したため3名が参加)、時間も30分に限定されました。

 当日は、こちらが事前に送付した質問事項について、労働局側からの回答があり、その後質疑応答が行われました。質問事項は、主として①全体の指導件数・申告件数や均等均衡待遇に関する指導件数・申告件数等、②いわゆる偽装請負事例について請負・派遣の判断基準や是正指導の方法等でした。

(1) ①全体の指導件数・申告件数や均等均衡待遇に関する指導件数・申告件数等について
2020年4月から施行されている均等待遇規定(労働者派遣法30条の3、4)に関する指導件数・申告件数について、統計は取っていないとのことでしたが、大阪においても一定数の申告及び是正指導は行っているとのことでした。また、労働者派遣法30条の3に基づいて派遣先労働者との待遇差が不合理であると具体的に認定して指導した例もあるとのことでした。
労使協定方式と派遣先均衡均等方式の割合については、大阪では統計は取っていないが、厚労省の統計によれば8割が労使協定方式とのことでした。
こちらからは、これらの統計については大阪で統計を取って公表してほしい、指導例についてもう少し具体的な形で公表してほしい、等の要望を行いました。

(2) ②いわゆる偽装請負事例について請負・派遣の判断基準や是正指導の方法等について
偽装請負事例の判断基準については、37号告示に基づいて判断を行うことの確認を行い、また2020年11月に非正規会議で行った厚生労働省のヒアリングに基づいて各地の労働局に指示があったか確認したところ、適切に指導監督を実施するようにとの厚生労働省からの口頭での指示があったとのことでした。
また是正指導の方法について、こちらからいろいろと質問を行いましたが、労働局の回答は、労働局としては特定の手段での改善を求めるものではないという回答に終始しました。

 最後に参加者及び懇談時間の制限は新型コロナウイルスの感染防止を理由とするものであり、コロナが落ち着けばこのような制限は撤廃するようにとの確認も行いました。

 労働局との懇談については、以前に比べて労働局の回答が形式的なものに終始し、なかなか具体的な中身に入った議論ができないように感じられます。しかし、今後も継続的に懇談会を実施することで労働局との関係性を築いていき、より実質的な議論ができるように取り組みを進めてまいりたいと思います。

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