民主法律時報

大阪街宣懇 第7回総会

弁護士 辰巳 創史

2019年8月8日、大阪街宣懇(街頭宣伝の自由確立をめざす大阪各界懇談会)の第7回総会が国労大阪会館で開催され、 34名が参加しました。大阪街宣懇は、2012年に労働組合などの街頭宣伝に警察が干渉する事案が増えたことから再開され、干渉や妨害の事案を共有するとともに、街頭宣伝を円滑に行うための取り組みをすすめています。

総会の前には、「選挙活動、何ができて何ができないの?」と題し、愛須勝也弁護士と伊賀カズミ国民救援会大阪府本部副会長を講師として学習会が行われました。学習会では、駅頭で「○○候補をよろしくお願いします。」「○○党をよろしくお願いします。」と繰り返し訴え呼びかけることができるか、といった具体的な6つの事例について、検討を行いました。

また、堺市長選で実際にあった干渉事例が井上耕史弁護士から紹介されました。日常的に活動している市民団体が、駅頭でメガホンを使って宣伝をしていたところ、大阪維新の会所属の堺市議会議員が動画を撮影してSNSにアップし、さらに5名の警察官から、連呼行為にあたり選挙違反になるので気を付けるように注意されたというものです。相談を受けた弁護士が、警察署長に、選挙の自由を妨害するものであるとの抗議の申し入れを行ったことが報告されました。

総会では、活動報告とこの間の干渉事例の報告がありました。8件の事例が報告されており、その中には、警察から「許可が必要」と言われて中止した事例もあり、「街頭宣伝Q&A」を活用するなど、学習をすることの重要性があらためて強調されました。

総会では、代表幹事として、菅義人・大阪労連議長、篠原俊一・国民救援会大阪府本部会長、萬井隆令・民主法律協会会長、岩田研二郎・自由法曹団大阪支部長が選出され、事務局長には遠近照雄・大阪労連幹事が選出されました。

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