民主法律時報

第48回労災職業病学校 働くもののいのちと健康を守る学習交流会

大阪医労連 中島 昌明

 2015年12月5日に国労会館で第48回労災職業病学校が  名の参加で開催されました。実行委員会を6回開催して、メインテーマ・記念講演・特別報告・分科会の内容などを練り上げました。

大阪労連の川辺議長の開会あいさつに続いて、記念講演は和光大学教授でジャーナリストの竹信三恵子さんから「世界一企業が活躍しやすい国のリアル」と題してお話をいただきました。最初にピケティーの理論では、資本主義の下では格差は放置すれば拡大することが紹介されました。1970年代以降に資本の膨張が始まり、1980年代以降に所得格差の拡大が顕著になっていることがデーターで示されました。そして、現在の日本の税金の制度や経済政策が格差を拡大していることが厳しく指摘されました。安倍政権の円安・株高誘導と消費税の増税が格差を拡大させ、生活保護や社会保障の削減が再分配の仕組みを弱体化していることが、生きづらい社会にしているとの主張は参加者の納得と共感を得ました。

特別報告は「公務職場の労働安全衛生活動」について八尾市職労の方からと「過労死のない社会を」大阪過労死家族の会からの2本でした。安全衛生活動の基本を忠実に守り堅実に活動を継続している内容は大いに参考になるものであり、介護職場の事務をされていた夫を過労によるくも膜下出血でなくされた家族の会の方の訴えは、参加者の心に響く問題の深刻さと悲しみが伝わってくるものでした。

午後からの分科会は①メンタルヘルス問題、②安全問題、③労働安全衛生活動の3つで行いました。①メンタルヘルスの分科会では金融職場でおこったパワハラの事例が紹介されました。支店長を中心とする支店幹部の容赦のない攻撃や嫌がらせに、精神疾患を発症し休職を余儀なくされた事例は労働組合のない職場での常識を逸脱したパワハラが生々しく報告されました。参加者の討議でも印刷労働者から暴力が横行する職場の状況が報告され、問題の根の深さが実感されました。②安全問題の分科会では全労働の方を講師に大阪の安全問題について学習を行い、化学一般の労働者からの現場の報告を受けて、参加者から職場の実態や安全問題の取り組みなどを出し合い討論しました。③安全衛生活動では化学一般の方から労安活動の基本的な進め方、福祉保育労の方から職場での実際の取り組みの報告があり、参加者からも自分の職場の取り組みを出し合い、多くの経験が聞けて参考になったと好評でした。

全体を通して内容豊かに、充実した取り組みになったと思います。しかし、参加者が昨年と比べても少なくなっており、日常的な安全衛生運動の活発化と労災職業病学校の活動の前進にさらに努力しなくてはならないと感じました。

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