民主法律時報

おおさか労働審判支援センター総会

弁護士 西 川 大 史

1 はじめに
 おおさか労働審判支援センターでは、2013年6月11日、第8回総会を開催し、25名が参加しました。

2 これまでの労働審判を振り返って―これからの活用

 冒頭、支援センターの新所長に就任した染原剛さんからの開会挨拶に続き、鎌田幸夫弁護士から、「これまでの労働審判を振り返って―これからの活用」について、お話をいただきました。
 鎌田先生からは、大阪地裁労働部の傾向や、これまでに経験された多くの労働審判などを踏まえた上で、労働審判は迅速な手続であり、本人が参加することによる審理の充実、解決水準・労働者側の満足度が高いことから、迅速・適正な権利救済を図ることが出来ているのではないかと評価をいただきました。そのうえで、労働審判は、大衆的裁判闘争や大規模な労働争議には適していないが、大衆的裁判闘争により多くの判例を蓄積することで、それを用いて多くの労働者を迅速に救済すること、これが労働審判の意義だと述べられるとともに、労働審判における労働組合との共闘、組織化に向けてなどの新たな課題についても問題提起をいただきました。
 また、総会当日は、労働審判支援センターを通じて、労働審判を経験された当事者にも参加いただきました。労働審判により職場復帰を果たした当事者からは、労働審判の経験を踏まえて、今後は企業内で組合を結成し、泣き寝入りさせない運動を広げていきたいと力強い言葉をいただきました。また、勝利解決を勝ち取られた方からは、今後身近に解雇された労働者が現れたら、泣き寝入りしないことや、労働審判を勧めるつもりであるとの言葉をいただくなど、労働審判支援センターの意義を改めて感じることができました。

3 年々増加する労働審判?

 大阪地裁では、労働審判の申立件数は年々増加しており、昨年は400件を超える労働審判の申立てがありました。その反面、民法協会員が申立代理人を務めた労働審判の件数は減少方向にあります。一昨年から実施しています事件集約一覧表でも、一昨年、昨年に比べて集約件数が減少しており、支援センターの事務局を務めている弁護士も労働審判申立て件数が減少しています。
 大阪では労働審判申立件数が増えているにもかかわらず、なぜ民法協会員による申立が少ないのか、今後は、方法選択の理由等も含めて検討する必要があるかと思います。

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