民主法律時報

2026年度第2回労働相談懇談会

おおさか労働相談センター 遠近 照雄

2月27日(金)、国労大阪会館で第2回労働相談学習会を開催しました。今回は「未払賃金立替払制度による賃金保護」について、制度を理解し、しっかり活用しようと制度の内容、活用のポイントについて学習しました。参加者は、6産別・6地域・弁護士など27名。川辺和宏所長の開会あいさつのあと、民法協事務局次長の佐久間ひろみ弁護士(みなせ法律事務所)から、最近の労働裁判・労働委員会に見られる労働情勢について詳細な報告がありました。

学習会では、大阪労働健康安全センターの丹野弘事務局長を講師に「未払賃金立替払制度」について制度の内容、活用のポイントを学びました。

「未払賃金の立替払制度」は、企業倒産に伴い賃金が支払われないまま退職した労働者に対し、賃金の一部を政府が事業主に代わって立替払する制度であること、立替払の対象となる倒産とは、法律上の倒産や事実上の倒産(中小企業事業主のみ)で、事業活動が停止し、再開する見込みがなく、かつ、賃金支払い能力がない状態について、労働基準監督署長の認定があった場合とされていること、立替払の請求ができる期間、立替払の対象となる未払賃金、立替払される金額等についてパワーポイントを使って詳細、かつ、分かりやすい学習内容でした。

特に注意する点としては、請求期間で、①破産等法律上の倒産の場合は裁判所の破産手続き開始等の決定日、または命令日の翌日から起算して2年以内、②事実上の倒産の場合は労働基準監督署長が倒産の認定をした日の翌日から2年以内、この期間内に未払賃金の立替払請求書を労働者健康安全機構に提出しなければならず、期間を過ぎた場合は立替払を受けることができないこと。

最後に労働組合が労働者から賃金不払いの相談を受けたら、事実上の倒産の場合、労働基準監督署長への認定申請期限があることに注意すべきであるとし、①事実関係の調査(事業の経営状況の確認、不払の賃金の種類の調査、労務関係書類の確保等)、②労働基準監督署への申告、③企業側代理人弁護士との面会・申入れとされ、事業経営の行き詰まりによる複数労働者に対する賃金不払い事案は、対応の迅速さと調査の正確さ、未払賃金立替払制度の理解度、所轄労働基準監督署の活用が最重要ポイント、これに尽きると話されました。

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