会長 豊川 義明
新年おめでとうございます。今年は協会創立70年を迎えます。皆様も70周年記念行事にご協力ください。
1、 昨年10月の衆議院選挙の結果は、自民党の敗北と公明党の政権離脱、自民党と維新との連立による高市政権の登場、排外主義を掲げる政党の「前進」など日本の政治、経済、社会に大きな変化を与えるものとなりました。ロシアによるウクライナ侵略はこの2月に3年目となります。2025年12月16日の国会での台湾有事が日本の「存立危機事態」となるとの高市首相発言は、日中平和条約の内容をはみだしたものであり、東アジアにおける政治的緊張を大きく高めました。2024年衆議院選における国民の世論は、消費税減税をはじめとする切実な暮らしの問題と、自民党の「裏金」問題への批判とともに企業団体献金の禁止でした。この二つの国民世論を無視して衆議院定数削減や旧態依然の「安倍」政治に転換する首相の政治姿勢がマスコミも含めて強く非難されるべきものです。岸田内閣は「新しい資本主義」なるものを持出し1990年代初頭のバブル「失われた30年」といわれた経済停滞へのそれなりの「危機」感を示しました。その経済状態は変わっていません。
2、 大阪での維新への支持や衆議院選での参政党、国民民主党への支持には共通のものがあります。市民社会の貧困化と「分断」の深まりがあるなかで、これを解決できない政治と経済社会への不満です。この不満を民主主義のシステム(私達の運動)のなかに取り込む努力、要求運動が求められています。この点では生活保護裁判の最高裁での画期的な勝利は、原告となられた市民の数の多さとともに日本の社会保障の充実化につながる大きな前進です。高市内閣の労働政策は、アベノミクスの「後追い」であり日本の労働社会の根本課題である低賃金、長時間労働、正規、非正規の格差から眼をそらし、労働時間の一層の規制緩和、労働基準行政の縮小、解雇の金銭解決法による労働者の地位不安定の流動化を企図するものです。
3、トランプ大統領の施策は、世界における国連をはじめとする戦後の民主主義制度や人権制度(国際刑事裁判所など)に敵対し、『法の支配』による正義から軍事力、経済力による「力の支配」を基準化し具体化するものです。これは第二次世界大戦前の「帝国主義的」世界への逆戻りであり、国際世論とアメリカの大学や司法の踏ん張り、ニュ―ヨ―クのマムダニ市長の誕生などアメリカの世論はこれを許すことはありません。私達、民法協の活動は、人間の尊厳と人権保護のためであり、「法の支配」の確立と民主主義を前進させるものです。核保有や軍事国家への道は、戦後80年つづけた平和とその中の市民生活と民主主義を葬りさろうとするものです。これまでの運動を新たな人達に拡げて「差別と分断」を克服することをできる政治、経済、社会をともに作りましょう。国際的には「核の縛り」から脱して核のない東アジアを目指しましょう。






