民主法律時報

オレンジコープ労働組合解雇事件で不当労働行為を認める完全勝利命令

弁護士 南 部 一郎

 平成26年5月27日、大阪府労働委員会は、平成24年6月オレンジコープ労働組合の組合員全員が解雇されたことについて、不当労働行為であるとし、使用者である泉南生活協同組合(オレンジコープ)に対して、賃金相当額の支払い等を命じる労働者側完全勝利命令を発したので報告します。
 オレンジコープ労働組合解雇事件の概要は以下の通りです。大阪府泉南市にある泉南生活協同組合の配送を行っていた労働者が、未払い残業代の支払い、労働法遵守を求めて、平成23年10月にオレンジコープ労働組合を結成し、団体交渉を行っていました。しかし、生協は散々団体交渉遅延行為を行い、また、組合員を他の従業員と接することのない配送センターに職場を移しました。そして、最後には、平成24年6月30日付で労働組合員全員が解雇されたというものです。
 大阪府労働委員会は今回の命令において、生協側の主張する整理解雇について検討し、生協の購買事業が赤字であったものの、生協が行った改善策の不十分さをあげ、「経費削減のための最終手段である人員削減の必要性があったとまでの疎明はない」としました。また解雇が希望退職募集からわずか3日後に行われており、十分な解雇回避努力が行われていないとしています。また、生協の団体交渉等での対応についても、解雇に関して適切かつ十分な説明や誠実な協議を行っていたとはいえないとしています。そして、解雇対象者の人選についても、生協の主張を全く認めず、今回の解雇は整理解雇ではないと結論づけています。
 一方で、生協が団体交渉で組合員の名簿を警察に提出するなどと発言した行為を労働組合に対する威嚇とみるほかないとし、また、生協が労働組合に繰り返し、書面の提出をさせた行為についても不誠実な対応としています。そして、理事長が労働組合員を「嘘つき」であるかのように断定するなどの発言もとりあげ、生協の労働組合に対する排除の意思の存在を認定しました。
 今回の命令は、労働組合の主張をほぼ完全に認める勝利命令です。経緯を考えると、当たり前の命令ですが、今回の命令を得るまで、労働組合員たちは多大な苦労を強いられました。また、争議団をはじめとする労働組合員の方々、地元で支える皆様の大きな支援によって、得られた判断です。現在、大阪地方裁判所堺支部にて、地位確認と不当労働行為に対する損害賠償を求める訴訟が進行しています。今後も、オレンジコープ労働組合員に対し、支援をいただきますようお願いします。

(弁護団は、山﨑国満、鎌田幸夫、谷真介、宮本亜紀、南部秀一郎)

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