民主法律時報

街頭宣伝の自由確立をめざす各界懇談会(街宣懇) 第4回総会

弁護士 南 部 秀一郎

2015年10月15日、午後6時30分より、国労会館3階の中会議室にて、街宣問題懇話会(以下「街宣懇」といいます。)の総会が開かれたので、報告します。
街宣懇は、2012年に労働組合の街頭宣伝に対して、警察等が干渉・介入してくる事例が増え、また、その態様に変化があり、各団体での一体的な取組が必要なのではないかとのことで、復活しました。復活後、大阪維新による圧政、安倍政権の憲法をないがしろにした動きが続いていましたが、一方でこれらの悪政に対する運動が自然発生的に広がっていきました。特に2015年は、大阪では都構想反対運動が党派を超えた大運動になり、そして、大阪も含む全国各地では安保法制反対運動がかつてないほどの広がりを見せ、SADL、SEALDs、ママの会など、既存の団体ではない数々の新しい取組が見られました。そこで、今年の総会では、住民投票運動、安保法制反対運動の教訓を今後にいかすということで、自由法曹団の伊賀興一弁護士にお話し頂きました。

講演において伊賀弁護士は、まず、それぞれの運動において、特に安保法制反対運動において、過去、なかなか行われなかったデモが繰り返し、大規模で行われたことに触れ、街宣活動の優位性が示された活動であったと総括されました。

また、都構想の住民投票における反対運動において、公職選挙法の規制がほとんど適用されず、自由に運動が行えたことで、逆に、公選法規制が有権者の知る権利を侵害し、選挙の自由を妨げていることを実感させられたとして、自由な選挙に向けた公選法改正運動を提言されました。その中で、伊賀弁護士は、公選法の規定の目的及びそれがもたらす弊害について、立法事実があるのか、公平、公正という抽象概念で選挙の自由を侵害しているのではないかという点で、法律家による分析の必要性があると述べられました。この法律の分析という点では、民法協が実際に労働運動を行う組合と、法律家、研究者が集っている団体という特性をもっており、民法協にとっても、検討すべき課題であると私は考えます。

更に、伊賀弁護士は、安保法制反対デモに対する様々な妨害と、見守弁護士や運動前の相談といった対処行動の経験を語られ、当事者の心情に寄り添い、街宣運動の自由を守ることが、多数の参加者が集まるデモに結実し、運動の質を上げると、運動の成果を強調されました。民法協に参加されている方々も、実際に多数がデモに参加をしておられますし、また労働組合では日々の街宣活動によるノウハウがあります。今後の活動に安保法制反対運動の経験を活かしていく展望が開けているのではないでしょうか。

この伊賀先生のお話に対し、大阪府下各地、あるいは、日頃の労働組合の経験について、参加者が語られ、意見交流がされました。また、街宣懇からは、この1年の活動内容等が報告され、パンフレットの普及、参加団体の拡大、干渉事例の報告の三本柱で、懇談会の活動に参加していただきたい旨の話がありました。
安保法制についても、大阪維新との闘いについても、まだ闘いは続きます。過去の経験を今後活かせるように、街宣懇の活動に皆様のご協力をいただけますようお願いいたします。

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