2013年
お薦めの新刊 『後月輪東(ぱんどら)の棺(はこ)』 (大垣さなゑ著・東洋出版)
2013年12月25日
弁護士 梅 田 章 二 この本の作者は、イラクへの自衛隊派兵差止大阪訴訟の事務局で中心的な役割を担われた大垣さなゑさんである。また、靖国神社、知覧や万世といった特攻隊の記念館を1泊2日で訪れる弾丸ツアーを企画したことがあったが、彼女もそのメンバーだった。そのような経過もあって、私としては珍しく最後まで真面目に読んだところ、非常にすばらしい本であるので、是非、みなさんにもお薦めしたい。 「日...
第1回裁判・府労委委員会の報告
2013年12月25日
弁護士 原 野 早知子 労働裁判・府労委での取組について、分析・検討を行うのが裁判・府労委委員会である。今期の第1回を12月3日(火)午後6時から民法協事務所で開催した。弁護士・労働組合等 名が参加した。 テーマは「裁判所と府労委の判断はなぜ分かれたか~北港観光事件を手がかりに考える~」で、北港観光事件弁護団の西川大史弁護士の報告の後、質疑・意見交換を行った。 北港観光事件では、組合員...
「なくそう! 官製ワーキングプア」大阪集会に170名が参加
2013年12月25日
弁護士 南 部 秀一郎 11月23日、「なくそう官製ワーキングプア」大阪集会が、新大阪マルビルにて開かれましたので、報告します。 この「なくそう官製ワーキングプア」集会ですが、公務現場で実際に働く非正規職員の方々が、それぞれのおかれた状況について語り、また現場の状況について様々な方向で分析していくことで、制度のスキマにおかれた非正規公務員の問題を解決していこうとする集会です。既に東京で...
許せぬ秘密保護法の強行採決――その背景にあるのは日米軍事情報保護協定
2013年12月25日
弁護士 橋 本 敦 1 強行採決の暴挙と高まる国民の怒り 安倍政権は、圧倒的多数の国民の反対の声を押し切って、2013年12月6日の深夜、特定秘密保護法を採決を強行した。 我々はこの暴挙に心の底からの抗議を表明する。 特定秘密保護法が国民の「知る権利」を奪い、国民の目と耳と口を覆って「戦争する国づくり」をすすめる憲法違反の悪法である。 政府は「何が秘密か。それは秘密である。」...
秘密保護法案反対運動をふりかえって
2013年12月25日
事務局長・弁護士 中 西 基 1 はじめに 秘密保護法案は、10月25日の国会に提案され、12月6日に成立しました。 この間、わずか40日余りでしたが、多くの市民らが、かつてないほど大きな反対の声をあげた結果、自民党・公明党は無理矢理に強行採決せざるを得ない状況に追い込まれましたし、当初は与党にすり寄る姿勢だったみんなの党や日本維新の会も採決を欠席・棄権せざるを得ませんでした。 民...
特定秘密保護法の強行可決に抗議し、その施行を許さず、廃止を求める声明
本年12月6日に成立した特定秘密保護法は、民主主義と基本的人権を破壊する憲法違反の法律であり、このような法律を世論の強い反対にもかかわらず強行可決した政府・与党に強い抗議を表明する。 特定秘密保護法は、幾重にも憲法に違反する、違憲無効の法律である。 同法は、政府が一方的に「特定秘密」を決め、それが漏れることを防ぐために、それを他に伝えたり、公表することを禁止し、違反した者には最高...
不安定雇用を温存する「研究開発力強化法案」に断固反対し、直ちに白紙撤回することを求める声明
去る27日、大学等に有期労働契約で雇われている教員や研究者、技術者について、無期契約に転換する期間を5年と定める改正労働契約法18条を10年に先延ばしすること等を内容とする「研究開発力強化法」等の改正案(以下、「法案」という。)が、与党議員によって国会に提案された。報道によれば、法案は、28日から実質審議が始められ、与党は会期末である12月6日までに衆参両院で可決・成立を目指しているとされている...
西谷敏著 『労働法 [第2版] 』をどう読み、どう活用するか
弁護士 鎌 田 幸 夫 1 今、何故「第2版か」 西谷敏先生の労働法「第2版」(日本評論社)が出版された。「第2版」の意図は、「第2版はしがき」と「エピローグ 労働法はどこへ」で次のように端的に述べられている。 2008年の初版発行後、労基法、労働者派遣法、労働契約法、高齢者雇用安定法など重要な法律改正が相次ぎ、労働者性や非正規を巡る重要な判例が次々と出された。また、2012年末に成立し...