民主法律時報

原発ゼロの会・大阪 発足2周年記念のつどい

弁護士 西 念 京 祐

 2013年10月20日、エルおおさか大ホールにて、原発ゼロの会大阪発足2周年記念のつどいが開催された。
各種世論調査では国民の大多数が脱原発の考えを持っていることが示され続けている。にもかかわらず、時の政権はこの明確な民意とは明らかに逆方向を向いた原発輸出推進に力を注いでいるし、それでも高い支持率を誇っているというねじれがある。こちらのねじれこそ、直ちに解消されなければならない。
つどいの前半を盛り上げたのは、各地区のゼロの会や職場単位等の草の根で脱原発に取り組むグループによる1分間スピーチ20連発だった。次々に登壇するグループが、工夫を凝らしたパフォーマンスを競い合い、脱原発の思いを声にして表現してきた取り組みを紹介し合った。周年行事において、同じ思いを持つ仲間の奮闘ぶりを実感できることは、次の1年の取り組みに向けた勇気を与える。
この20発の後、僕も9月17日に大阪地方裁判所に提訴した原発賠償関西訴訟の支援をお願いする訴えをした。全く工夫に欠けた訴えだったが、福島第一原子力発電所事故により関西に避難してきた被災者らの苦しみやその救済の必要性、加えて、国賠訴訟によって国の推し進めてきた原子力政策が国民を守るものであったかという点についての司法判断を求め、国の有責性が認められることを契機に、真に実効性を持つ様々な被災者支援政策を実現させることを目的としているとの説明に、参加者には熱心に耳を傾けて頂いた。
その後は、桂歌之助さんの洒脱でおもろい落語の後、大島賢一立命館大学国際関係学部教授による「原発のコスト問題と日本社会のあり方」と題する記念講演。原発のコストには〈発電コスト〉として発電に直接要するコストの他に使用済み燃料処分等のバックエンドコストがあること。更には、〈社会的コスト〉として立地対策費等の政策コストと損害賠償等の莫大な事故コストがあること。このうち発電に要するコストだけをもって原発は(電気料金が)安いと言われているが、これらのコストを理解すれば、「脱原発したほうが長期的にお得」であることは明らかと強調された。大変、わかりやすく論旨明快な講演だった。
主催運営には大変な苦労があったものと思われるが、大変意義のある集会を開催頂いたことに感謝したい。

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