民主法律時報

SNS活用法講座 ① ~SNSを活用すべき理由~

弁護士 清水 亮宏

1 SNSは社会に欠かせないツールに
今や、7割以上の人が主要なSNS(LINE、Facebook、Twitter等)を利用する状況にあります(2017年の総務省情報通信白書より)。スマートフォンの普及に伴い利用率が上昇し、若者世代では、ほとんどの人が何らかのSNSを利用する状況にあります。

今や、SNSは社会に欠かせないものであり、社会運動においても必要不可欠なツールとなっていると言っても過言ではないでしょう。特に社会運動において積極的に活用されているFacebookとTwitterについては、次回以降で、具体的な使用方法を紹介する予定ですが、今回は、社会運動に関わる人がSNSを活用すべき理由を紹介します。

2 効果的な情報発信のために
何といっても、外部への情報発信のために必要です。

①SNSの影響力
街頭宣伝と同じくらいの労力をSNSに割くべきです。SNSでは、一瞬で、簡単に、多くの人に情報を伝えることができます。多くの人に情報が伝達されるための「拡散」の仕組み(リツイート等)も用意されています。情報発信力がまだまだ不十分な人でも、影響力の大きい人に「拡散」してもらうことができれば、そこから多くの人に情報を届けることができます。
さらに、人間は知っている人の意見に影響を受けやすいという点を無視できません。SNSでは、繋がりのある人に情報発信することになりますから、知らない人に情報発信するよりも効果的な場合があります。

 ②イメージアップに
実際には意義のある活動をしていても、その活動が外部からわからないと、信用できる団体なのか判断に迷うことがあります。定期的に情報発信していると「この団体はちゃんと活動しているだな。」と感じてもらうことができ、イメージアップにつながります。

 ③SNS発のニュースを
社会問題に関連する話題を活動家等がSNSで取り上げ、SNS内で議論が盛り上がることで、それがニュースで取り上げられるケースが増えています。「SNS発のニュース」が増えているのです。労働組合や弁護士のSNSでの発言が記者の目に留まり、取材を求められるケースもあります。

3 情報共有や人的交流のために(情報発信だけではない)
忘れがちですが、SNSは情報発信だけのためのツールではありません。SNSで繋がった仲間が共有するニュースやコメントを見て、自ら情報収集ができるのです。新聞やテレビなども重要な情報源ですが、繋がった仲間のコメントや意見から学ぶものも多いです。

また、集会やイベント等で知り合った人との関係は、その場限りで終わってしまうこともありますが、一度SNSで繋がってしまえば、投稿に対するコメントなどを通じて定期的に交流ができますし、その人自身のことや多様な意見に触れることができます。連絡したい場合には、気軽にメッセージを送ることもできます。
情報発信するだけがSNSではありません。とりあえず、アカウントを作ってみることから始めてみてはいかがでしょうか。

民主法律時報アーカイブ

アーカイブ
PAGE TOP