民主法律時報

書籍紹介『働く人のためのブラック企業被害対策 Q&A』

紹介者:出版ユニオン大阪 大久保 武 則

 違法な労働条件で若者を働かせ、人格が破壊するまで使いつぶすブラック企業。現在では「追い出し部屋」に見られるように、有名企業も含めて「ブラック」化し、政府も「若者の使い捨てが疑われる企業」対策を打ち出さざるを得ないほど、若者から中高年層も含め、被害者が拡大している。
 ブラック企業の告発はNPO法人ポッセ(POSSE・代表:今野晴貴氏)によりすすめられ、現在では多くの著者・編者、出版社から発行されている。しかし、実際に被害にあっている人やその親に対する、わかりやすい解説書は少ない。
 今回ブラック企業被害対策弁護団著の本書は、
 ①就職活動中や入社前に知っておきたい
 ②試用期間など
 ③賃金・労働時間
 ④その他の労働条件
 ⑤人事異動・休職
 ⑥解雇・退職強要
 ⑦非正規労働・その他
 ⑧相談したい・闘いたい
という8つの項目に分け、女性からの相談が多いと思われる項目については女性弁護士が答えている。民法協の中西基弁護士(インターントライアル)と谷真介弁護士(配転命令)も書かれている。一般の人にとってもわかりやすい本である。
 各項目は、Q&Aで始まり、その問題点と解説、対処法が記述され、最後に「ここがPOINT」で対処法が具体的に箇条書きで短くまとめられている。
 現在、労働者は個々ばらばらにされ、おかしいと感じながらもその問題点と対処法がわからず、諦めてしまう人が多いと思われる。また、組合に相談してもまともな対応をしてもらえなかったという話もよく聞く。
 このようなことが少なくなるためにも、組合活動に携わっている人や相談者に推薦したい本書である。

ブラック企業被害対策弁護団著
発行:LABO
定価:1700円

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