民主法律時報

路上相談会を実施しました

弁護士 榧野  寛俊

派遣労働問題研究会は、4月18日午後6時から9時まで、京橋駅周辺で路上相談会を実施しました。この相談会は、スキマバイトや非正規労働者が抱える問題の掘り起こしを目的としており、弁護士3名と労働組合から4名が参加しました。相談は全体で5件でした。スキマバイトに関する相談はありませんでしたが、「人員不足により、休憩時間が取れない。」「そもそも残業時間が計算されておらず、残業代が一切支払われていない。」「仕事量・責任と賃金が見合っていない。」との労働相談がありました。
一例として、保育士の方の相談では、日中に子どもたちの面倒を見るだけで手一杯であり、子どもたちを保護者に引き渡した後、定時の終業時刻にタイムカードを押してから、業務日報や行事のチラシを作成しているとのことでした。

相談員から相談者に対して、「業務日報や行事のチラシの作成時間も当然に労働時間にあたりますよ。」と説明したところ、「初めて知りました。」と述べていました。また、相談を進めるうえで、変形労働時間制が取られていましたが、そもそも過半数代表者が全く誰か分からないという問題も明らかになりました。今後も定期的に路上相談会を実施し、労働者が抱える問題の掘り起こしと実態把握に努める方針です。併せて労働者の権利意識向上を目指したいと思います。

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