決議・声明・意見書

決議

軍拡の動き及び憲法改正の発議に反対する決議

 2021年10月31日に実施された衆院選の結果、衆議院では自民、公明、日本維新の会の改憲勢力の議席は、憲法改正の発議をするために必要な3分の2を引き続き維持する結果となった。「戦争する国」づくり、憲法改正への動きに油断ならない状況が今後も続くことになる。

2 安倍・菅政権を継承した岸田政権は、中国や 北 朝鮮を念頭に「敵基地攻撃能力の保有」を唱えている。敵基地攻撃能力とは、相手国に踏み込み、レーダーなどを破壊し、制空権を確保したうえで、ミサイル基地を破壊するものである。もはや防衛ではなく侵略戦争そのものであり、憲法違反であることは明らかであって、その保有を目指すことは到底看過することができない。

また、岸田首相は、歴代政権が軍事費の目安としてきた「GDP比1枠」を倍増する2以上を目指すと主張するなど、アメリカをはじめ欧米諸国との軍事同盟を強化し、「戦争する国」づくりを進めている。仮に、軍事費をGDP比2に増額すれば、日本はアメリカ、中国に次ぐ世界3位の軍事大国となり大軍拡となる。

3 改憲勢力にとって、軍拡の大きな障壁となっているのは、平和の礎となってきた日本国憲法である。憲法改正に関して、日本維新の会は「改憲の国民投票を参院選と同日で」と煽り、岸田首相も「憲法改正実現本部」を立ち上げて「主戦場は国会での議論」と前のめりである。

しかし、2021年の衆院選中に行われた「読売」の世論調査でも、特に重視したい政策の中で「憲法改正」は10項目中最下位であった。 主権者である国民が求めているのは、医療制度、社会保障の充実など、憲法を活かした社会の実現であり、憲法改正ではない。

4 日本国憲法が施行されて75年であるが、施行当時、文部省は中学1年生の教材「あたらしい憲法のはなし」を作成した。同教材は、憲法9条の「戦争の放棄」について、「日本の国が、けっして二度と戦争をしないように、二つのことをきめました」として、武器を持たないことと紛争は話合いで解決することを説明している。同教材が示すように「安全保障=軍事力」ではない。「戦争する国」づくりを進めても、アジアの緊張、ひいては戦争の危険を高めるのみである。

「安全保障=軍事力」という軍拡競争に繋がりかねない危うい発想のもと、憲法改正の発議がなされることは絶対に阻止しなければならない。 また、アメリカ追随の異常な軍拡路線ではなく、軍縮の方向に抜本的に転換することが急務である。

5 民主法律協会は、平和を希求する国民の意思をふまえ、今後も改憲に反対する取組みを継続することをここに宣言する。

2022年2月19日
民主法律協会2022年権利討論集会

民主法律時報アーカイブ

PAGE TOP