民主法律時報

秘密法に反対する全国ネットワーク 第2回全国交流集会を開催

新聞労連近畿地連 伊 藤 明 弘

 「秘密法に反対する全国ネットワーク」の第2回全国交流集会が2014年7月5、6日の両日、大阪市内で開かれました。全国各地で秘密保護法の反対運動に取り組む団体のメンバーらが2日間で約200人参加しました。
5日は「秘密保護法を考える市民の会」の杉原浩司さんから6月20日に成立した改定国会法(情報監視審査会の設置)について、国会における議論の報告があり、具体的な中身があいまいなまま、政府側が議員の質問にもまともに答えず成立してしまった経緯を説明しました。
その後、各地の団体が秘密保護法反対の日頃の活動ぶりなどを紹介しました。この中で秘密保護法に関する活動の一方で、閣議決定された「集団的自衛権の行使容認」についても並行して反対する取り組みが必要なことや、地域の弁護士会と協調することで、運動のすそ野が広がっていることなどが明らかになりました。
6日は5日に続いて活動団体による報告があった後、西晃弁護士が同法の情勢分析と法的問題点について講演しました。西弁護士は情報監視審査会がたった8人の委員で構成され、政府の思惑通りに賛同する委員が大半を占め、国民の預かり知らないところで「特定秘密」が決められることへの懸念を示すとともに、「我々が判断できないまま戦争に突入してしまうことに成りかねない」と強い危機感を訴えました。
次に英国エセックス大学人権センターの藤田早苗さんが「国際人権基準と秘密保護法」について講演しました。藤田さんは、日本の秘密保護法の成立過程を知り、「わずか数週間で成立させたことは先進国としては考えられない」とし、国連の自由人権委員会に報告したことを説明。
7月15、16日に国連で同委員会の審査があり、特定秘密保護法も議題に上ることを報告、「必ず(改善の)勧告が出ると思いますが、日本政府に無視させないよう監視していくことが重要」と呼びかけました。
集会の最後に今後も毎月6日に反対行動を起こしていくほか、署名集め、地方議会への反対意見採択の働きかけ、運用基準についてのパブリックコメントの提出などに協調して取り組んでいくことで合意しました。
また、「特定秘密保護法の廃止を求めるアピール」を採択、同法の廃止を求めていくことで一致しました。
集会後、大阪弁護士会が主催する野外集会「平和主義が危ない! 秘密保護法廃止!!」(参加者約5000人)が行われたため合流し、同法廃止に向けて連動していくことを確認、3グループに分かれて大阪市北区周辺をパレードしました。

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