弁護士 徳田 寛生
2026年6月15日にブラック企業対策!労働判例ゼミを開催しました。テーマは「高年齢者再雇用と雇止め(1)」です。参加者数は16名(zoom8名+現地8名)でした。参加者は弁護士、研究者、労働組合員でした。
今回、検討裁判例としては、65歳以上の継続雇用における再雇用拒否が問題となった①学校法人尚美学園(大学専任教員A・再雇用拒否)事件(東京地判平成28年5月10日労判1152号51頁、東京高判平成29年3月9日労判1180号89頁)、②学校法人尚美学園(大学専任教員B・再雇用拒否)事件(東京地判平成28年11月30日労判1152号13頁、東京高判平成29年9月28日D1-Law.com判例体系28253769)と、③学校法人南山学園(南山大学)事件(名古屋地判令和元年7月30日労判1213号18頁)を扱いました。
今回は、リーディングケースである津田電器計器事件を簡単に紹介するとともに、同事件を担当された谷真介先生にもご参加いただきました。判例①については、78期の先生が判例評釈に匹敵する詳細なレジュメを作成してくださり、第1審と控訴審の比較、控訴審における事実評価の問題点、高年法10条の2の影響などについて議論が交わされました。また、判例②については、控訴審が労契法19条の類推適用を否定した点をめぐって議論がなされ、65歳から70歳までの継続雇用において、高年法9条の継続雇用制度のような法的保護がないことの影響や、合理的期待の程度が65歳までの場合と65歳以上の場合とで異なるのかといった点について指摘がありました。大変有意義なゼミとなりました。
次回の判例ゼミは、8月17日(月)午後6時からzoom併用で開催します。テーマは「高年齢者再雇用と雇止め(2)」で、検討判例は、アメリカン・エアラインズ事件(東京地判令5.6.29労判1305号29頁)、国際自動車ほか事件(東京地判平30.6.14労判1199号44頁)、国際自動車ほか事件控訴審(東京高判平31.2.13労判1199号25頁)です。検討裁判例だけでなく取り上げたテーマ(論点)が問題となった案件のお悩み相談会的な側面もありますので、お手持ちの案件でお悩み等がございましたら、お気軽にご参加・ご発言ください。
次回も皆様と活発な議論ができればと思いますので、皆様のご参加をお待ちしております。




