2016年権利討論集会を開催しました

2016年03月01日

事務局長・弁護士 井上 耕史

 2月13日(土)、エル・おおさかにて、2016年権利討論集会を開催しました。全体会・分科会合わせて265名もの多数の方々にご参加いただきました。
全体会の記念講演は、今野晴貴さん(NPO法人POSSE代表)に、「ブラック企業問題と労働運動の課題」との演題で、ご講演いただきました。今野さんは、ブラック企業による若者を「使いつぶす」労務管理の手法を告発し、この解決には、法規制に加えて、労使関係の再構築が必要と指摘しました。そして、マタハラ防止労働協約締結の事例を紹介しつつ、事件を運動体が連携して発掘し、これを社会的問題としてアピールし、労働協約という継続的労使関係の設定により解決していくことが求められていることを示しました。豊富な実践に裏打ちされた講演は迫力があり、参加者から「社会全体で変えていくことが重要だ」「労働組合の大切さがよく分かった」などの感想が寄せられ、好評でした。

記念講演の後、日本労働弁護団の棗(なつめ)一郎幹事長から、労働時間法制の改悪法案と、解雇の金銭解決制度導入の最新情勢について報告いただきました。今年7月の参議院選挙後に一気に強行してくる危険がある、労働法制改悪の問題を広く知らせて選挙の争点にすることが決定的に重要、と強調されました。
情勢報告を受けて、3本の集会決議(①労働時間法制の改悪に反対する決議、②「解雇の金銭解決制度」の導入を許さない決議、③憲法違反の安保関連法制(戦争法制)の廃止を求めるとともに、明文改憲による緊急事態条項新設、9条改悪に反対する決議)を、満場一致で採択しました。

午後からは、8つの分科会に分かれて、3時間以上にわたり熱心に討論が繰り広げられました。
午後5時からは、場所を大阪キャッスルホテル3階「錦城閣」に移して懇親会を開きました。こちらも94名が参加して、大いに盛り上がりました。法律事務所労組の「今年はストライキを!」との声に、弁護士はただ笑うしかない状況に(汗)。

今年の参加者数は6年ぶりに250名を超え、民法協会員外からの参加者も多かったことが特徴でした。この間の運動の広がりの表れと感じました。他方、他の行事と重なり参加できずに残念との声もあります。日程調整の点は次年度の課題です。
民法協では、できるだけ多くの方にご参加いただけるように、会場を交通至便なエル・おおさかとし、更なる参加費の引下げを実現しました。全体会報告の時間、分科会会場の受付場所の設営、懇親会場への移動等の課題もありましたが、皆様のご協力により大きな混乱なく終了することができました。次年度は更なる改善をはかります。
また、昨年に引き続き一時保育を実施しました。利用者からは、「散歩に連れて行ってもらって楽しかったようだ」「子どもがいても参加しやすいので本当にありがたい」など好評でした。利用者が少なかったのは残念ですが、小さな子どもを持つ若い弁護士・組合員などにもっと参加してもらうためにも、継続の方向で考えたいと思います。

この集会で学んだことを日々の実践に活かし、労働法制改悪を阻止しましょう。そして、来年の権利討論集会でまたお会いしましょう!

分科会報告

第1分科会 どうすれば勝てる? 労働争議に勝利するために(報告:大阪労連 嘉満智子)

第1分科会では、『労働審判の活用と解雇の金銭解決制度』『労働委員会・裁判のたたかい』ついて議論しました。43名が参加しました。
労働審判の現状について、①会社を不当に解雇され納得できない労働者がアクセスの簡単な審判を活用するケースが多い、②解決水準が全国的に低くなっていることが報告されました。討論では、中小企業での解雇事件について、「団交で解決しない場合や長引くと困難な当事者には短期で解決する審判を活用する。」「経営者にまともに労使交渉をしなければならないことを分からせるための制度として審判が活用されるべき。」などの意見が出されました。一方で、「労働審判が不当解雇の事件で一定の救済になっていることと、『解雇の金銭解決制度』は別物。労働組合員を職場から排除しようとする解雇で職場復帰を出来なくする制度は認められない」と金銭解決制度に対しては危惧する意見が大半でした。労働審判での解決水準の低下は、解雇の金銭解決制度を念頭に入れて相場を作ろうとしていることが懸念されます。
裁判・労働委員会での闘いについては、「労働委員会が労働者の地位向上、労働組合活動の助成という使命を帯びていることから、少数組合でも闘える制度として活用していくことは重要」との報告があり、労働委員会の活用について意見交換しました。裁判闘争とも合わせ、職場復帰・勝利解決した経験から、職場で組合活動を継続してきたことが大きな力となったことや、支援共闘会議を中心にした職場の外でのたたかいを重視したことが報告されました。
「職場に戻り、活動することが本来の姿だがうまくいかない。」、「審判でも職場復帰はあったが、職場に組合がある場合。」などの率直な意見も出され、職場に戻って活動することが運動を広げていくことであり、そのためにも組織化していくことが重要であると語られました。

第2分科会 派遣法改悪に負けるな!改正派遣法を活用して非正規 労働者の権利を守る闘いを!(報告:弁護士 古本 剛之)

第2分科会では、派遣労働、偽装請負等をテーマに22名が参加し、報告、意見交換が行われました。
1 改正派遣法
前半では、村田浩治弁護士より、改正派遣法の特徴や使い方についての報告がされました。
改正法は、常用代替防止・臨時的一時的であるという大原則は維持しながら派遣労働者保護は不十分であるという矛盾があるが、派遣労働は一時的労働であるという原則を強く意識して組合運動に活かし、みなし規定をどう活用するかが重要であると指摘されました。
2 事例報告
続いて、参加者から事例報告がされました。
①専門  業種の偽装があった読売テレビ労組のアシスタントプロデューサー雇い止めの事件、②読売テレビ労組における、数年前まで派遣であったが業務委託に切り替えられた事件、③川崎重工において7年間専門  業種を偽装した派遣がなされた事件、④K大学事務職の  業種偽装派遣のケースで労働局に違法派遣で申告した結果、期間を定めることなく当該派遣労働者の雇用するよう指導がなされた事件、⑤済生会泉尾病院で派遣で働いていたが、経理処理について内部告発などしたところ雇い止めをされ、労働局へ申告している事件の報告がなされました。
3 意見交換
続く意見交換の中では、組合が派遣労働者を組合員とする場合の問題について質問され、組合員資格はないが派遣社員の問題も組合の問題として扱っているケースも報告されました。
また、派遣社員の問題を扱いたいが、当の派遣社員が組合を敬遠するなど、組織化、組合活動の難しさも挙げられました。「正規社員の中には派遣の待遇を上げると自分たちの給料が減る」といった不安を口にする人もいるようで、組合の悩みが吐露されました。
4 模擬団体交渉
模擬団体交渉を予定していましたが、残念ながら時間がなくなってしまい、この場で実演することは出来ませんでした。模擬交渉を目当てに参加された方がおられましたら、申し訳ありませんでした。
模擬交渉の代わりに、村田弁護士が準備した組合からの要求項目案が示され、派遣法の建前、厚労省通達、国会決議を利用し、派遣社員の現状改善のための要求を積極的にしていくよう、呼びかけられました。
5 活発な意見交換がなされて、盛り上がった分科会になりました。

第3分科会 有期雇用労働者の差別をなくそう! 今こそ労働契約法20条を活用する時!(報告:弁護士 吉村 友香)

はじめに、有期・非正規雇用をめぐる情勢の報告があり、ここで参加者の方から鋭い質問・指摘がありました。「有期・非正規という言葉の後に何が続くと思いますか」という質問。「労働? 労働者?」多くの参加者が頭を傾げました。質問をした方の意見は、「労働の内容は有期も正規も同じ。使用者は、同じ労働を受けているのに、有期・正規で違いを設けるのはおかしい。非正規の言葉の後に『労働』という言葉をつけないで欲しい。『雇用』という言葉を使うべきだ」というものでした。これに対して、他の参加者から、「『雇用』というのは契約の形。『労働』というのは、実際に行っていること。使い分けが重要と感じた」等の意見が出されました。
続いて今回のメインテーマの一つである労働契約法20条の活用法と  条裁判の報告がありました。
20条裁判について、まず、大阪医科大学20条裁判の原告の方から報告がありました。裁判では、正規雇用の職員と同じ労働どころか、それよりも多忙で過酷な仕事内容にもかかわらず年収が正規の2分の1から3分の1、その他の労働条件にも相違があるとして、手当だけでなく基本給にも切り込んだ主張がされているとのことです。
この後、郵政産業労働者ユニオンの方から現在進行中の20条裁判の報告があり、「格差是正は有期労働者だけの問題ではない。全労働者、日本社会全体にかかわる問題である」と力強い言葉で締めくくっていただきました。
参加者からの指摘にもありましたが、20条は十分な規定とはいえませんが、裁判で勝てば使える条文です。20 条を労働者の武器にするべく、裁判で戦って、良い判決を勝ち取ることが何よりも必要だと思います。
この他、分科会では、寸劇で楽しく分かりやすく非正規雇用の問題を学びました。
さらに、今年は、公務の非正規雇用問題についても取り上げ、大阪府下自治体非正規公務員のワークルールの調査結果について報告をいただきました。ここでは今回の調査結果が労働条件改善に向けた交渉材料になることに期待したいという意見が出されました。
分科会参加者は29名でした。今年も多くの方から報告をいただき、議論を深めることができました。

第4分科会 帰ってきた「待ったなし! 外国人労働相談」~組合が知っておきたい外国人労働者問題~(報告:弁護士 安原 邦博)

第4分科会は、久しぶりに権利討論集会に帰ってきた、「待ったなし!外国人労働相談」です。外国人の労働に関する問題は、今後も、建設、家事支援、介護等の分野で外国人労働者の〝受け入れ〟が確実であるなど、私たちが取り組むべき喫緊の課題となっています。そこで、計27名の参加者(労働組合8名、学者1名、弁護士12名、法律事務所事務局2名、修習生2名、ロースクール生2名)で、次のとおり、この問題について学びました。
まず、仲尾育哉弁護士が、前提知識として、日本における外国人労働者の現状や政策について簡単に解説しました。
次に、首都圏移住労働者ユニオン書記長の本多ミヨ子さんが、「ご都合主義の外国人労働者政策は何をもたらすか―家事支援労働者・技能実習制度・EPA介護従事者に関連して―」と題して報告をしました。日本が、これまで、「単純労働者は受け入れない」というタテマエのもと、技能実習生を安価な単純労働者として使い捨てていること(技能実習生には過労死と疑われる死亡がとても多い!)等が紹介され、今後は、建設、介護の他、国家戦略特区で大阪府(関西圏特区)も 〝受け入れ〟る予定である家事支援等、労働環境が悪く、日本人の労働力が不足している分野において、更に多くの外国人労働者が使い捨てにされる危険があると指摘されました。
化学一般関西地方本部大阪合同支部書記長の原田清さんは、外国人労働者の労災が多発するメーカーでの現場報告をしました。出身国が様々で、労働者間の意思疎通が難しい職場において、ハイキング等で親睦を深め、定期大会の議案書も多言語で作成するなどし、コツコツと要求実現をして組合を作ってきており、今後も使用者に安全配慮義務の履行を強く求めていくという力強い報告でした。
組合からの報告の後、マイグラント研究会から、鶴見泰之弁護士が研究会の活動紹介をし、個別事件報告として、奥田愼吾弁護士が「中国人調理師不正雇用事件」、森俊弁護士が「強制貯金禁止の脱法行為」、仲尾弁護士が「中国人技能実習生未払賃金請求事件」の紹介をしました。
最後は、若手弁護士やロースクール生等による、外国人相談シミュレーションでした。これは、外国人労働者問題に詳しくない組合が相談を受けるという設定の寸劇です。①在留資格、②技能実習生、③労災という典型的な3つの場面でシミュレーションをやり、適時解説をするというスタイルで、外国人労働者の相談を受ける際に気をつけるべきこと等を学びました。
分科会に参加した組合の中には、今回はじめて外国人労働者問題について学んだというところもありました。今後は、この度作った繋がりを発展させて、組合、学者、弁護士等で連携してこの問題に取り組みましょう!

第5分科会 激論:どうなる・どうする労働時間制度(報告:弁護士 稗田 隆史)

第5分科会では、「激論:どうなる・どうする労働時間制度」というテーマのもと、39名の方に参加していただき、労働時間法制改悪阻止に向けて、今後どのような運動に取り組んでいくべきなのか議論を交わしました。
前半は、現在の労働時間制度の問題点を把握するため、参加者の方々から各業界の労働時間制度の実態について報告をしていただきました。松浦章さんのご報告によりますと、裁量労働制とエグゼンプションを先取りする損害保険業界では、「企画業務型裁量労働制」の適用対象が「営業職」や「保険金サービス職」にまで拡大化されており、実に40%以上の従業員が残業代支払いの対象外となっている会社すら存在するなど、労働基準法違反が蔓延しており、長時間労働が深刻な問題となっているとのことでした。その上で、労働時間法制が改悪されれば、違法な現場を「合法化」させることとなり、今まで以上に長時間労働が深刻化してしまう危険性があることを指摘されました。
また、自動車運転労働者の実態報告では、平成28年1月15日に発生した軽井沢スキーバス転落事故を例に挙げつつ、厚生労働省が策定している「自動車運転労働者の労働時間等の改善のための基準(いわゆる「改善基準告示」)」が「過労死」認定基準を上回る長時間労働を認めており、運転労働者達が長時間労働による健康被害を起こし、「居眠り事故」につながってしまう危険性があることを指摘されました。まさに、一刻も早く改善基準告示の改正をすべきです。その他にも、医療、教員(公立・私立)、新聞業界、港湾業界などの各業界における様々な労働時間の問題点が数多く取り上げられ、各業界における労働時間制度について、深く勉強することができました。
後半は、前半に行われた各業界における実態報告を踏まえ、有識者の方々から労働時間法制の改悪の阻止に向けた手段として、どのようなものが考えられるか、議論を重ねました。その議論の中では、改悪阻止に向けた具体的手段の一つとして、過労死防止法の制定を受け、昨年7月に閣議決定された「過労死防止対策大綱」の内容を十分に勉強し、今後の労働組合における活動に活用することが挙げられました。そのためには、社会問題化している過労死の実態を国民で共有化させ、使用者による労働時間把握の徹底、労働時間の上限規制、インターバル規制、休暇の取得推進等の法整備を充実化させる必要があり、我々各人が一致団結し、労働時間制度の問題について取り組んでいくべきであることを認識させられました。
この分科会で得ることができた知識を活用し、私自身、労働時間法制改悪の阻止に向けて、一層取り組んで参りたいと思います。

第6分科会 いまこそ自由闊達な労働組合活動を!(報告:弁護士 谷 真介)

第6分科会では、権利討論集会では初めて、労働組合活動をテーマにしました。
第1部では、「便宜供与と労働組合の権利」(組合事務所や掲示板、チェックオフ)を取り上げました。昨今大阪府の自治体労組で大きな問題となっており、民間にも波及する問題です。民間の少数組合がチェックオフや掲示板を勝ち取ったという、元気の出る報告もありました。
第2部では、争議における街宣活動を取り上げました。ストライキがほとんどなされない現在、街宣の重要性が増しています。労働組合がどの場面で何を目的に街宣を行うのかにつき、大阪市での区役所宣伝の経験等が報告されました。また使用者や警察からの介入と対処法について、各参加者から悩みや工夫を出していただいた上で、街宣懇や救援会から豊富な実例の紹介、弁護士から近時の損害賠償請求や差し止めの裁判例の報告を行い、議論しました。「何を目的とした街宣なのか」から離れないこと、妨害には毅然と立ち向かうこと、損害賠償等については恐れる必要はないが最近の裁判の傾向を把握した上で行うこと等の意見が出されました。
第3部でテーマとした団体交渉では、3つのケース設例(団交人数・時間の制限、合理化提案について十分な資料が開示されない、使用者側に弁護士・社労士が出てきた)を元に、参加者の悩みや工夫を出し合い、議論しました。特に使用者側に弁護士等が出てくるケースは、近年の弁護士増や労働問題への業務範囲拡大傾向に伴って増えており、参加者の関心が高かったようです。
最後に遠藤昇三島根大学名誉教授からまとめの発言をいただきました。中でも、ストライキなしの交渉で「勝ち取った」と思っている権利は、実は誤解ではないか、との点には、はっとさせられた方も多かったのではないでしょうか。
労働組合活動の分科会は新たな試みであり、議論がまとまらなかった側面もありましたが、各参加者の悩みや実践例を共有できただけでも実施した甲斐がありました。企画した私自身にとっても大変勉強になりました。

第7分科会 社会保障問題 労働組合は何に取り組むか (報告:弁護士 岡 千尋)

第7分科会には、23名にご参加いただきました。
第1部では、木下秀雄教授(大阪市立大学院法学研究科)から、社会保障の現状と課題と題してご講演いただきました。木下教授は、社会保障の問題について、①具体的な事実を〝リアル〟につかむことが出発点、②戦略的に社会保障問題を考え、こちらから問題提起していくことが大切だということを強調されました。社会保障が貧弱化されていく状況だが、私たちとしては、防戦一方ではなく、こちらから積極的に求めていく場面が必要ではないかとお話されました。
講演後は、参加者から、国は社会保障費の財源を確保できないから削減するといって、国民を諦めさせようとしているが、社会保障の充実を求める私たちから、財源はこう確保できるはずだ、という具体案を提示した方がいいのではないか、という意見も出され、熱のこもった議論ができました。
第2部では、喜田崇之弁護士から生活保護引き下げ違憲訴訟の意義と展望について、高橋早苗弁護士から年金引き下げ違憲訴訟の意義と展望について、報告があり、それぞれの訴訟の原告からも発言いただきました。
報告後は、たくさんの参加者から発言がありました。一部ですが、以下紹介します。
・組合として社会保障闘争をどう盛り上げていくのか、具体的に何ができるのか、悩ましい。
・一昔前は、就職すれば定年まで働いて、マイホームがあって、退職金があって、というのが一般的だったが、現在は、国民年金保険料すら支払えない若者がたくさんいる。あと  年後になったらどうなってしまうのか、組合としても全体で考えていかないといけないところまできている。
最後に、木下教授から、地道な活動でネットワークをつくり、介護の現場などで起こっている問題を具体的にとらえ、その具体的解決策としてこちらから要求して制度を作り変えさせていけるようできたら、と提案され閉会しました。

第8分科会 憲法を守る取り組みについてみんなで語り合おう!(報告:弁護士 長瀬 信明)

第8分科会では、「憲法を守る取り組みについてみんなで語り合おう!」というテーマの下、20名の方が参加し、活発な議論がなされました。
まず、明日の自由を守る若手弁護士の会(あすわか)の弘川欣絵弁護士から、実際に「憲法カフェ」の一部を再現していただき、「憲法カフェ」のなんたるかを教えていただきました。憲法に「愛」という文字はあるか?といったクイズを織り交ぜたり、紙芝居仕立てで「立憲主義」について説明したりと、これまで憲法を敬遠していた人やまったく知らないという人にも、優しくわかりやすいよう工夫されていました。是非参加してみたい、近くに呼んでみたいと思わせる内容でした。弘川弁護士によれば、戦略的に「憲法カフェ」を開催しているそうで、例えば、まず、母親層の共感を得ることが大事で、そうすれば父親層の理解を得やすくなるとか、保守王国地元福井でどうしたら「憲法カフェ」を成功させることができるか等々興味深い話ばかりでした。
次に、同じくあすわかの遠地靖志弁護士から、見守り弁護団についての紹介、その意義、やりがいについてお話しいただきました。
そして、ティーンズソウル関西の高校生からも話をしてもらいました。自衛隊から直接メールが届いたことでリアルに実感したというエピソードなど交えながら、「戦争になったら人間が軽く扱われる。」、「友人、家族が被害を受けたらと思うと他人事とは思えなくなった。」、「もちろん他にもやりたいことはたくさんあるけど、デモに参加しなければならないと思った。」等々、既に他人事ではなく、自分のこととしてデモに参加していることは、彼の言葉の端々から伝わってきました。
その後、各参加者にこれまでの取り組みを語っていただくとともに、今日の議論を踏まえて、今後の取り組みについて語っていただきました。
誰だって殺されたくないし、殺す側にもなりたくないです。親としては、子供を戦場に送りたくない。そうした思いを共有しつつ、憲法、そして、平和を守るための運動はこれからも続けていかなければならないということを再確認することができたとてもよい分科会でした。