Q:条例案と地方公務員法の関係は?

2011年10月10日

Q:大阪維新の会は、地方公務員法5条で、「職員に適用される基準の実施その他職員に関する事項」について、条例で、必要な規定を定めるものとされていることから、職員基本条例案を定めることは当然であると主張しています。このような条例と地方公務員法の関係は、どのように理解すればよいでしょうか。

A:地方公務員法5条1項は、但し書きで、「その条例は、この法律の精神に反するものであつてはならない」と指摘しています。ですから、条例案が地方公務員法の精神に反するような内容であれば、違法・無効になります。
 それでは、地方公務員法の精神とは、どのようなものでしょうか。
 職員の任用は、能力の実証に基づいて行わなければならないとされています(地方公務員法15条)。これは、政治的な任用により恣意的な運用を避けるために求められています。この精神からすると、幹部職員(準特別職)の公募制は相容れないものといわざるを得ません。
 また、職員の給与は、その職務と責任に応ずるものでなければならず、生計費等を考慮して定めなければならないとされています(地方公務員法24条1項、3項)。この精神からすると、賞与(期末手当及び勤勉手当)において「明確な差異」が生じるようにしなければならない点(12条2項)や、府の財政状況をも考慮して給与水準を決定するとされている点(14条2項)などが問題です。
 さらに、分限や懲戒について機械的・一律的な条件を定めていますが、このような基準を条例で定めることは、任命権者による裁量を不当に制約するもので、地方公務員法28条、29条の精神に反します。地方公務員の身分保障の観点からも問題です。
 このように、条例案には、地方公務員法の「精神」に著しく反する規定が多く、廃案にするほかありません。