非正規労働者の格差是正・同一労働同一賃金ホットラインを実施

2020年11月15日

弁護士 西川 翔大

2020年10月24日(土)に10時から17時にかけて「非正規労働者の格差是正・同一労働同一賃金ホットライン」を実施しました。

今回のホットラインは、最高裁判所が10月13日に大阪医科薬科大学事件、メトロコマース事件、10月15日に日本郵便事件(東京、大阪、佐賀)の5つの事件について相次いで判決を言い渡し、世間的に非正規労働者(有期・パート・派遣労働者)の格差是正及び同一労働同一賃金に対する関心が高まっていたことから、民主法律協会が独自に開催しました。

新聞やテレビによる報道の影響もあり、非正規労働者と正社員の格差や均等待遇に関する相談やその他の労働相談を含めて合計27件の相談が寄せられました。

例えば、高齢者の嘱託職員が再雇用後には同一の業務であるにもかかわらず、単身赴任手当や月一度の帰省手当を受けることができなくなり、コロナ休暇は正社員だけに認められ、基本給が3分の1、賞与がなくなるという相談がありました。
また、正社員のみに通勤手当や有給休暇が認められているのに、派遣・契約社員である自分には認められていないといった相談もありました。

今回の非正規労働者の相談を受けてみて、非正規労働者には労働組合が存在しないため、職場内での非正規労働者特有の不満や不公平感を改善するためにどうすればよいか分からないといった声がありました。特に、雇用が不安定で弱い立場に置かれる非正規労働者が、会社に対して、個別に要求することは困難です。職場内の待遇を改善するために、社内労働組合や地域労働組合への加入をしたうえで、団結して要求することが重要です。

また、改正パート有期労働法や改正派遣法では正社員との待遇格差の有無や程度、格差の理由について、(派遣元)会社に対して説明義務が課されています。民法協でも説明義務を活用して、職場内での不合理な待遇格差を改善させるためのモデル要求書(民法協ホームページに掲載しています)も作成しています。今回のホットラインを通じて、これらを活用したうえで、非正規労働者の不合理な格差是正に取り組んでいくことがますます重要になっていくと感じました。