Q:現行法での教育委員会の権限は?

2011年10月10日

Q:大阪維新の会は、教育委員会が幅広い権限を握っている現行制度を問題視して、それを改めるために条例を制定するようです。なぜ、現行制度では知事や市長ではなく教育委員会が広範な権限をもつとされているのでしょうか。

A:教育には政治的中立性が求められており、知事や議員などの政治家が教育現場や教育内容に介入することは避けなければなりません。選挙により知事や議員が変わるたびに教育制度や教育内容がコロコロ変わるようでは、中立公正な教育とはいえません。
 教育行政が政治の影響を受けずに行われるために、教育委員会制度が設けられています。
 地方教育行政法は、教育委員の任命について、「人格が高潔で、教育、学術及び文化に関し識見を有するもののうちから、地方公共団体の長が議会の同意を得て任命する」と定めており、個人の独断専行を防ぐために都道府県の教育委員の人数は5名以上(大阪府は現行6名)とされ、委員の半数以上が同一政党に所属しないこと、年齢・性別・職業等に著しい偏りが生じないことなどの要件を定めています(同法4条3・4項)。そして、この教育委員会に、知事・市町村長などよりも広大な権限を与えること(同法23条)により、教育の政治的中立性(教育基本法14条)を確保し、教育への「不当な支配」(教育基本法16条)を排除しようとしているのです。
 教育基本条例は、こうした法の趣旨を否定し、政治が直接に教育に介入することを認めるものであり、極めて危険な内容です。