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[労働]に関する記事

戦後史の一大汚点レッド・パージ  -今こそ歴史をただす正義の判決を-

2011年03月25日

 弁護士 橋 本   敦 治安維持法の現代版レッド・パージ 思想・信条の自由は人間の本源的権利と認める世界人権宣言(1948年)があり、そして、それを不可侵の基本的人権と定めている日本国憲法があるのに、わが国戦後史の最大汚点であるレッド・パージなる不法な国家的犯罪は、何故に今日に至るまでの60年、犠牲者の誰一人も名誉回復されなかったのか。戦前の治安維持法による許し難い弾圧、その人権侵害の...

積水ハウス・リクルートスタッフィング業務偽装事件

2011年03月25日

弁護士 辰 巳  創 史 第1 事案の概要 Aさんの就労実態  平成10年ころ、Aさんは、派遣会社大手のリクルートスタッフィングに派遣労働者として登録した。  平成16年12月9日、Aさんは、大手住宅販売会社の積水ハウスのカスタマーズセンターに派遣され、就労を開始した。Aさんが、派遣元リクルートスタッフィングから明示された業務内容は、いわゆる政令指定26業務の5号...

憲法の趣旨に沿った労働者性判断基準の確立を求める決議

2011年02月06日

 労組法上の労働者性が争点となっている新国立劇場事件、INAXメンテナンス事件について、最高裁判所は、口頭弁論期日を開く決定を行い、前者については3月15日、後者については3月29日に弁論が行われることとなった。  同一の争点で、現在、最高裁に係属中のビクターサービスエンジニアリング事件でも、今後、弁論が開かれるはずである。  これらの事件は、いずれも、労働者と就労実態において違いがな...

労働者派遣法の早期抜本改正を求める決議

2011年02月06日

 2008年秋頃から労働者を襲った数十万人にも及ぶ大量の「派遣切り」や、派遣労働者の生命すら脅かす状態になったため急遽自助的に行われた「派遣村」に象徴されるように、現行の労働者派遣法は、派遣労働者・偽装請負労働者の使い捨てとその生活破壊に全く無力であることを露呈した。   未だ約302万人が派遣労働者として就労し、かつ偽装請負労働者も多数存在する状況であり、これら労働者の生活と権利のために...

大阪地裁平成22年12月27日判決 NTTアセットプランニング事件報告

2011年01月14日

弁護士 長 瀬  信 明 はじめに  2008年12月号(No.438)でご紹介したNTT西日本アセットプランニング事件の判決が、年も押し迫った昨年2010年12月27日、大阪地裁第5民事部で下された。  本件は、いわゆる専門業務偽装事件(実際は、派遣期間の制限(原則1年、最長3年)のある「通常の業務」での派遣であるにもかかわらず、契約上は派遣期間の制限のないいわゆる「専門26業務」として派遣し...

NTT事件西日本の違法を高裁も免罪

2011年01月14日

弁護士 増 田   尚  NTT西日本が60歳定年となる従業員を継続して雇用する制度を設けていないのは違法であるとして、従業員としての地位確認や賃金(相当額の損害)を請求していた訴訟で、大阪高裁(紙浦健二裁判長)は、12月21日、NTT西日本を免罪した一審大阪地裁判決を追認し、元従業員35名の控訴を棄却する判決を言い渡した。  NTT西日本は、01年にリストラ策を強行し、新設子会社にて最大30%減...

労働局の申告による指導を根拠に使用者性と団交応諾義務を認定~ブリヂストンケミテック事件の判断

2011年01月14日

弁護士 村田 浩治 事件の概要  本件は、20年にわたる偽装請負職場(発注者はブリヂストンケミテック株式会社(以下「会社」という)。請負会社はトップワーク(以下「請負会社」という))で、2年ないし8年勤続してきた日系ブラジル人労働者らが、個人加盟組合である三重一般労働組合(ユニオンみえ)に加盟し、職場での人権侵害行為や職場の改善要求、会社への直接雇用要求を掲げ、団体交渉を求めたところ...

日本航空(JAL)による整理解雇の撤回を求める声明

2010年12月22日

 日本航空は12月9日、パイロット94名と客室乗務員108名(合計202名)に対して、12月31日をもって解雇するとの通告を強行した。  本件整理解雇は、日本航空自らが設定した1,500名の削減目標に対して1,688名が希望退職に応じていることや、10月までの営業利益が累計で1,327億円にも達していることなどからしても、解雇の必要性すら全く認められないものである。また、病歴や年齢の高い順に対...

臨時国会における労働者派遣法改正法案の成立を求める意見書

2010年11月22日

民 主 法 律 協 会 会長 萬井 隆令 派遣労働者の窮状は何ら変わっていない。  2008年秋頃からの数十万人にも及ぶ「派遣切り」「請負切り」により、多くの派遣労働者が雇用と住居を失い、路頭に迷うという事態が生じた。こうした極めて不安定で劣悪な労働条件に苦しむ派遣労働者の状況を改善するために、労働者派遣法を抜本的に改正することが必要とされた。厚生労働省が発表した2010年...

松下PDP事件最高裁判決を批判し、期間の定めのない「みなし労働契約」制度の創設を含む労働者派遣法の早期抜本改正を求める声明

2009年12月24日

 2009年12月18日、松下PDP事件について、最高裁判決は、松下PDPとの労働契約関係みとめた大阪高裁判決(2008年4月25日)を破棄し、自判した。  同判決では、本件当時は禁止されていた製造業務への労働者の供給も、また、労働者派遣法が明確に禁止する期間制限違反の派遣・受入も、違法な派遣ではあるが、職業安定法に定める労働者供給にはあたらないと判示した。そして...