岩波ブックレット 最低賃金』ご購読のお願い

2019年12月15日

弁護士 中村 和雄

 岩波書店より、日弁連貧困本部編集による岩波ブックレット『最低賃金』(580円+税)が発売されました。https://www.iwanami.co.jp/book/b482302.html

貧困の解消と格差の是正のために今取り組むべき重要政策が「最低賃金」の大幅引き上げです。そして、若者の地方からの流出をくい止め、地方経済を活性化するためには、地域別最低賃金の東京と地方との格差を是正していくことが不可欠です。そのために「全国一律最低賃金」制度の導入が考えられます。

今、世界の流れは「全国一律最低賃金」です。アメリカやブラジルなど国土のきわめて広い地域を除けば、ほとんどの国は最低賃金は全国共通です。わが国でも全国一律最低賃金をもとめる運動が高まっています。自民党の中にも「最低賃金の全国一元化推進議員連盟」が設置され活発に活動しています。全国一律最賃制を実現するためには、中小企業への支援策の充実が決定的に重要です。政府は最低賃金引き上げに伴う中小企業の賃金引き上げの支援策として、業務改善助成金制度を創設しました。しかし、支給要件とされる「生産性向上のための設備投資」などが達成困難であるために利用企業は少なく、全国で年間200件程度だけです。韓国では雇用者 人未満の事業主に対し、労災保険料、国民年金等の事業者負担部分を80%以上減額する制度を採用しています。韓国では、最低賃金の大幅な引上げによって月給15万円未満の若者が大幅に減少しました。

本書では「最低賃金」制度とはどのようなものなのか、なぜ、今、最低賃金の引き上げが必要なのか、世界各国の最低賃金制度はどうなっているのか、最低賃金引き上げのためには何が必要なのか、とりわけ中小零細企業に対してどのような支援策を講ずべきなのか、最低賃金引き上げや全国一律の実現のための運動はどうすれば良いのか、など最低賃金に関する重要な課題について、簡潔でわかりやすい本にしたつもりです。
多くの皆さんが購入頂き、最低賃金の大幅引き上げと全国一律最低賃金制度実現の運動にご理解・ご協力・ご支援をいただければ幸いです。

※民法協で少しお安くお買い求め  いただけます。