民主法律時報

2016年4月号

大阪市思想調査アンケート、控訴審でも違法断罪

弁護士 長岡 満寿恵

 2016年3月25日、大阪高裁第2民事部(田中敦裁判長、善元貞彦裁判官、竹添明夫裁判官)は、2012年2月に当時の橋下大阪市長が全大阪市職員に実施した「アンケート」について、大阪地裁判決(2015年3月30日)に引き続いてその違法性を断罪し、原告職員に対し、1人あたり5000円の損害賠償を命じた。

 上記思想調査アンケートは、職員1人1人に対し、その所属と氏名を明らかにさせた上で、労働組合活動について組合加入の有無・組合活動に誘われた経験の有無・誘った人の氏名・誘われた場所・誘われた時間帯、誘われた活動内容、労働組合にはどのような力があると考えるか、組合加入・不加入の不利益の有無、この2年間での街頭演説を聴いたりすることも含めた特定の政治家を応援する活動の有無・誘われたことの有無・誘った人の氏名・誘われた活動の内容・誘われた時間帯や場所、職場の関係者から特定の政治家に投票するよう要請されたことの有無、要請した人の氏名・時間帯や場所、紹介カードの配布や受領の有無・カードへの記入や返却の有無・カードの配布者やその場所・時間帯等、組合幹部の優遇の有無、職場で選挙が話題になったことがあるか、時間外組合活動は許されると思うか等々、個々人の労働組合活動や政治活動、選挙との関わりについて極めて詳細に回答させるものであった。そしてこの調査は、橋下市長の直筆署名で「市長の業務命令として、全職員に、真実を正確に回答していただくことを求めます」と記載されて実施された。

上記アンケートは、任意のものではなく職務命令として全職員に対して行われたものであり、職員の思想良心の自由、労働基本権、政治活動の自由、プライバシー権を侵害し、関電最高裁判決のいう「職場における自由な人間関係を形成する権利」を侵害する、違憲・違法なものであった。

当時「飛ぶ鳥を落とす勢い」であった橋下市長に対し、異を唱え、訴訟を提訴することは、原告らにとって非常に勇気の必要なたたかいだったと思う。いち早く発表された大阪弁護士会や日弁連の会長声明や、民法協を含む各法律団体の声明は原告らの確信となり、この訴訟やその後の大阪市問題への取り組みの支えとなった。

 大阪地裁5部(中垣内健治裁判長)は、原告らの労働基本権及びプライバシー侵害の違法を認め、大阪市に対し、原告らに1人あたり6000円の賠償を命じた(2015年3月30日)。

本件大阪高裁判決は、労働組合活動への参加や勧誘についての質問(Q6)及び組合加入の有無やその理由の質問(Q16)が原告らの労働基本権を侵害すること、特定政治家の応援活動への参加や勧誘への質問(Q7)及び紹介カードの配布や記入等に関する質問(Q9)が原告らのプライバシー権を侵害することを認め、原判決を維持したものの、賠償額を5000円に減額した。原告らが一審から強く主張してきた思想良心の自由の侵害が認められなかったことは、原審判決も含めて極めて遺憾である。

地裁判決は、組合費の使途を知っているか否かの質問(Q21)について「職員に対し、労働組合による組合費の使途に不明朗な点があるのではないかとの印象を与え、組合活動への参加を萎縮させかねない」「労働組合の自治に委ねるべき事項について強制的に回答を求め」「不明朗な点があるかのような印象を与えることは職員に動揺を与え同組合を弱体化させるもの」として労働基本権の侵害を認めた。しかし本件高裁判決は、この地裁判示を覆し、「組合費使途に関する問題は既に相当程度職員の間において問題意識が形成されつつあったとも推認することができたのであるから、この問題は、組合費の使途を含め、控訴人とまったく無関係ともいえない」「組合員及び組合の自治によって解消されるべき問題であり・・・控訴人が労働組合に対し何らの干渉もすることができないことは明らか」「調査活動の必要性は否定されるものではない」として、違法性を否定した。

本件高裁判決の問題点は、(1)上記のような非論理性(なぜ労働組合の組合費の使途が使用者と「まったく無関係ともいえない」のか不明)や、(2)組合自治に介入し組合員を動揺させ参加を萎縮させる行為であっても「自治によって解消すべき行為」として使用者の行為の違法性を否定し、労働基本権の侵害行為を「労働組合の結成や運営に対する介入や妨害」・干渉の結果が現実に生じているような場合に極めて狭く限定していることである。

更に高裁判決は、(3)「過去の労使問題」の項目を設けて大阪市の主張を引用して地裁判決を訂正し、「本件調査チームによる調査活動の必要性は否定されるものではない」と判示した。上記組合費に関する質問の違法性否定と慰謝料の減額は、調査の必要性についてのとらえ方に根本的に問題があるためとも言えよう。

本判決(大阪高裁第2民事部)は、自治労の先行訴訟における大阪高裁第5民事部が、本件調査について地裁判決に加えて、上記Q7(街頭演説を聴くなど政治活動についての質問)について「とりわけ市長の方針と相反する政治行為をすることにつき、強い萎縮効果を与えるもの」「街頭演説を聴きに行くのを誘う程度の勧誘であってもこれを萎縮させてしまう効果がある」「本来自由になしえる程度の活動をも対象とした」として政治活動の自由侵害を認め、慰謝料を増額したことと比較しても、拙劣な判決であると言わざるを得ない。

特に本判決は、上記大阪市の主張を引用する中で、大阪市が自治労事件における「被控訴人らと立場を異にする少数組合である市労組からかつて訴訟提訴された」との記載を本件で記載するという誤記をなしたのをそのまま「コピペ」したのか、上記記載のとおり原告らが市労組と「立場を異にする」とそのまま判決文に記載するなど、手抜き・ずさんさが目に余る。

 近時の大阪高裁における労働者等の逆転敗訴判決の連続状況に鑑みれば、このような判決であっても勝訴したことは運動の成果であると言えるし、本判決によって、大阪市は、全職員3万人余に対し慰謝料を払う義務を負っていることになる。橋下市長退任に至る激動の4年弱の反撃は、この訴訟から始まったと言っても過言ではない。皆さんのご支援に改めて感謝します。
なお、近時の高裁判決の傾向については、関連事件の担当者による詳細な分析検討が必要であると考えている。

(弁護団 井関和彦(団長)・西晃(事務局長)・杉島幸生・河村学・高橋徹・増田尚・大前治・遠地靖志・楠晋一・中村里香・宮本亜紀・長岡)

大きな支援に背中を押されて闘ってきた思想調査裁判

原告団長 永谷 孝代

 思想調査アンケートが実施されて4年が過ぎました。2016年3月25日、大阪高等裁判所は職員の団結権を侵害し、プライバシー件を侵害する違法行為であると認定し、国家賠償請求を認容する判決を言い渡しました。

4年経っても、アンケートを見たときの震えるような気持ちを忘れることはありません。恐怖でした。怒りでした。いろんな気持ちが入り混じって前が真っ暗になりました。「処分」「業務命令」が目に焼きついて消えませんでした。懲戒免職をも覚悟して回答拒否を決断した日、「私が処分されたら、家族の生活が守れない」と悩み苦しんだ日・・・私たちに勇気をくれたのは、連日市役所を包囲する民間労働者や市民の声でした。「市役所の職員、頑張れ。胸を張れ」のエールに涙があふれました。

原告が所属する市役所労働組合は小さい組合ですが、いつも住民と同じ目線で、市役所に声を上げ続けてきました。私たちの誇りは住民とともに運動をしてきた軌跡でした。「私たちは何も悪いことはしていない。しっかり前を向いて進もう」その決意が裁判への提訴につながりました。そして、私たちの思いをたくさんの人たちが支えてくれました。「芝居」になり「歌」になり、労働組合の枠を超えて私たちを支えてくれる人の輪が広がりました。拍手で迎えられるたびに原告は感動の涙が流れました。市政を変える運動をすることが私たちの裁判の大きな意義だと確信しました。

橋下市長が進める市政改革プランは根こそぎ市民生活を切り捨てていきました。医療・福祉・教育・交通・文化・自然・・・大阪市が次々崩壊させたことが許せませんでした。裁判に訴えにいくたびに、保育士は公立幼稚園・保育所の民営化の話をしました。民営化だけにとどまらず、国の流れに逆行して保育士の給料の大幅引き下げを強行してきた大阪市です。市民にも職員にも血も涙もない切り捨てを平気でするのです。モチベーションアップとは名ばかりの人事評価制度を相対評価にし、必ず下位区分を作り、連続して下位区分だった職員は研修対象、それでも効果が認められない場合は分限処分、つまりクビです。おなじ職場の仲間が切り捨てられていくのです。職場に「処分」「業務命令」という言葉がはびこりました。「処分」されたくない人は仲間を切り捨て、言いなりの職員に変貌していきました。ギスギスした職場に会話もなければ、チームワークもない、自己責任ばかりを押し付けられる冷たい職場へと豹変していきました。職員がこんな状態で住民の生活を守る仕事ができるはずがありません。市政を変えなければ・・・その思いは5月17日の住民投票に勝利し、大阪市の解体を許さない運動へと繋がっていきました。投票箱の閉まるまで、本当に一丸となって闘った住民投票の勝利は「橋下市長に退陣」を宣言させ、私たちにも明るい光がさしました。その後の戦争法案阻止のたたかい、そして、市長選・・・世の中はそんなにすぐには変わらないけれども、「憲法が生きる自治体を」をスローガンに裁判を闘ってきたからこそ、私たちも運動の真ん中にいられたことが誇りでした。

高裁勝利に向けては、裁判所前での毎週宣伝、4000枚を超える要請はがき等、今できることをやりきろうとがんばってきました。組合事務所裁判では月に何度も最高裁要請を続けてきました。「橋下市長の悪政を許さない」と過ごした4年は怒涛のごとく過ぎていきました。しかし、私たちには、4年間変わらずに毎回支えてくれる仲間がいました。その仲間の広がりにどんなに支えられ、時に叱咤激励されたことでしょう。仲間の力があったからこそ、私たちのたたかいがすすめられたと思っています。本当にありがとうございました。そして、これからもともに闘ってきた仲間の闘いの輪の中で一緒に声をあげ続けたいと思っています。

日本航空(JAL)整理解雇 大阪高裁逆転不当判決

はじめに

 2016年3月24日、大阪高等裁判所第1民事部(佐村浩之、大野正男、井田宏)は、日本航空株式会社による客室乗務員Aさんに対する整理解雇を無効とした大阪地裁判決(2015年1月28日)を覆し、本件整理解雇は有効であるとの判決を言い渡しました。
 大阪地裁判決がいわゆる整理解雇の4要件とされている中の「人選基準の合理性」についてのみ言及し、本件整理解雇は無効であるとしたのに対し、大阪高裁判決は、4要件を「それぞれ検討し、これらを総合的に考慮して判断する」という手法をとりました。

1 大阪高裁の審理・判断

 高裁の判決書「当裁判所の判断」73頁のうち、「人員削減の必要性」は31頁、「解雇回避措置の相当性」は6頁、「人選基準の合理性」は30頁、「解雇手続の相当性」は6頁でした。この分量を見てわかるとおり、高裁判決は、地裁が触れなかった要件のうちの「人員削減の必要性」と、地裁判決が否定した「人選基準の合理性」について詳細に検討した体裁になっています。

(1) 人員削減の必要性
 高裁判決は、控訴人(JAL)が、米国同時多発テロ等のイベント、リーマンショックに端を発した金融危機で多額の営業損失を計上したこと等により、平成21年1月、会社更生手続の開始決定を受けたこと、事業再生計画の中で人員削減による人件費の削減を行なうとされ、平成22年9月末までに「稼働ベース論」に基づいて客室乗務員606名分〈有効配置稼働数(※1)4726名分-必要稼働数(※2)4120名分〉を最終的な削減目標人数と決定し、これを達成するために希望退職者の募集を行なったが目標人数に達しなかったことから、平成22年12月31日、Aさんを含む客室乗務員84名(稼働ベースで60.5人分)を整理解雇した等と認定。そして、本件更生計画案及びその基礎である事業計画は控訴人が事業リスクに対する耐性を高め、二度と破綻しないようにするため、事業の縮小、及び縮小した事業規模に見合った人員体制とするため余剰人員の削減を行なうことを基本方針とするものであり、控訴人が平成22年9月末に決定した削減目標人数(稼働ベースで606名分)は合理的であり、そうであれば、これを確実に遂行すべき必要性は高い等として、「特段の事情のない限り、控訴人が本件更生計画案の可決・認可後に上記人員削減計画を見直してこれを変更する余地はなく、速やかに…人員削減を行なう必要があった」、「平成22年12月31日時点において、…削減目標に対する不足数である稼働ベースで60.5名分の客室乗務員について、人員削減を行なう必要性があった」と結論づけました。

 被控訴人(Aさん)の「控訴人は平成22年12月31日時点における有効配置稼働数を立証していない」という主張に対しては、高裁判決は、「同日時点の有効配置稼働数が、4726名分を下回っていたとしても、…控訴人が本件更生計画案の可決・認可後に上記人員削減計画を見直してこれを変更する余地はなく、速やかに…人員削減を行なう必要があった」として、これを切り捨てました。

(2) 人選基準の合理性
 この点について、地裁判決は、本件復帰日基準の趣旨が、病欠・休職等基準に該当する者であっても、現在乗務復帰している者については、控訴人に対する将来の貢献が期待でき、将来の貢献度が相対的に低いないし劣後すると評価することはできないと考えられることにあるとし、復帰日基準における基準日については、解雇予告通知時に近いできるだけ遅い時点を基準日とするのが合理的であるので、基準日を11月15日(復帰日基準案提示の日)とすべきであり、これを9月27日とする本件復帰基準は不合理として、10月19日に職場復帰していた被控訴人に対し、9月27日の復帰基準を適用してなした整理解雇を無効としていました。

 これに対し、高裁判決は、JAL労働組合と控訴人との協議過程を詳細に認定し、控訴人が復帰日基準を設けたのは、団体交渉における譲歩として、復帰基準日を9月27日とする限度で、JAL労働組合の主張を一部認めてその要求を受け入れたものとし、「病欠・休職等基準の趣旨は、病欠・休職等基準に該当する者について、過去の一定期間において病気欠勤や休職により相当日数労務の提供ができない欠務期間があったことから、病気欠勤や休職をしないで通常の勤務を行なってきた者との対比において、控訴人に対する過去の貢献度が低いないし劣後すると評価し、これによって将来の想定貢献度も低いないし劣後すると評価するというものであり、そのことは合理性を有する」、「現在乗務復帰している者であっても、過去の一定期間に相当日数の病気欠勤や休職による欠務期間があることは何ら変わりがないから、現在乗務しているとしても、そうした欠務期間があった者につきそうでない者に比して将来の貢献度が相対的に低いないし劣後すると評価することを必ずしも妨げるものではない」、「そうすると、『病欠・休職等基準に該当する者であっても、現在乗務復帰している者については、控訴人に対する将来の貢献が期待でき、将来の貢献度が相対的に低いないし劣後すると評価することはできない。』と考えることにも相応の合理性が存するにしても、病欠・休職等基準の上記趣旨と整合しない一面を有することは否定できない。従って、控訴人が団体交渉における譲歩として、JAL労働組合の要求を受け入れて復帰基準を設けるに当たっては、病欠・休職等基準とその例外としての復帰日基準の設定は、異なる価値基準をどの範囲で採用するかの問題であるから、復帰日基準の適用範囲をどの限度で設定するかにつき、裁量の余地が認められる」とし、「本件復帰日基準が基準日を9月27日として復帰日基準の適用範囲を相当程度限定したことについても上記裁量を逸脱・濫用するものでない限り、合理的裁量の範囲内のもの」として、本件復帰日基準は合理性を欠くものではないと結論づけました。

(※1)有効配置稼働数:在籍社 員全体の実労働力について、一定 の換算基準に従い1稼働を単位と する労働力に換算した数値
(※2)必要稼働数:事業運営に 必要な労働力として、通常勤務を することができる1人の社員の労 働力(1稼働)を単位とする数値

2 判決への評価及び今後について

 高裁判決は、解雇の必要性について、必要性の判断時点を解雇時よりも遡らせたこと、立証責任を転換させていることが、人選基準の合理性について、会社の裁量を広く認めていることが大きな問題です。解雇する会社側の事情を懸命に汲み取って、何の非もない労働者の解雇を容認した不当極まりない判決と言うほかありません。このような判断がまかり通れば、更生会社では、整理解雇がほぼ自由にできるということになってしまいます。
 Aさんは、弁護団と話し合った結果、最高裁での必勝を決意して、上告受理申立を行ないました。これまで支援してくださった東京の原告団、弁護団から今後もご意見、ご支援をいただいて、最高裁に挑む所存です。応援よろしくお願い致します。

(弁護団は、坂田宗彦弁護団長、増田尚事務局長、西晃、平山敏也、西川研一、楠晋一、西川大史、本田千尋、奥井久美子、井上将宏、篠原俊一)

 

大阪市交通局地下鉄運転士 分限処分差止・ひげを剃って乗務する義務の不存在確認等請求事件の提訴報告

弁護士 井上 将宏

1 はじめに

平成28年3月9日、大阪市交通局の地下鉄運転士2名(以下、「原告ら」という)が、大阪市(以下、「被告」という)を相手に、ひげを剃って乗務する職務上の義務がないことの確認及び分限処分の差止等を求めて、大阪地方裁判所に提訴しました。
以下では、本件事案の概要と本件訴訟の意義について簡単にご報告いたします。

2 本件事案の概要

平成24年4月、被告において「大阪市職員基本条例」(以下、「本件条例」という)が施行されました。

これを受けて、大阪市交通局では「高速鉄道乗務員執務要領」が改正されるとともに、同局運輸部においては「職員の身だしなみ基準」(以下、「本件基準」という)が制定されることとなりました。本件基準においては、特に男性職員の「顔・髭」の項目において、「髭は伸ばさず綺麗に剃ること。(整えられた髭も不可)」と規定されています。そして、本件基準に違反した職員に対しては、上司から指導が行われ、それでも改善が見られない場合には人事考課に反映されることになりました。ちなみに、人事評価において2年連続最低評価区分(5段階中の第5区分)との判定を受けた場合、本件条例34条1項1号に該当することとなり、降任又は免職の分限処分を受ける可能性が生じます。実際に、被告は、平成27年9月30日付で、2年連続して最低評価区分との判定を受けた職員2名を免職処分としています。

本件基準の制定以降、原告らのうち1人の男性運転士は、ひげを生やして乗務したことを理由に人事評価を低評価とされるようになり、右評価に基づく低額の賞与しか支給されないという不利益を被りました。また、本件提訴時点で、既にひげを理由に2年連続して最低評価区分とされていたことから、降任又は免職の分限処分を受ける可能性も存在していました。もう1人の男性運転士も、ひげを生やして乗務したことを理由に人事評価を低評価(第4区分)とされ、低額の賞与しか支給されないという不利益を被りました。

運転士として何ら問題なく職務に従事している以上、人事評価において低評価とされる理由は存在しないことから、原告らは、本件基準の違憲・違法を主張して、①上記分限処分差止、②ひげを剃って乗務する職務上の義務の不存在確認及び③差額賞与の支払等を求める訴訟を提起しました。

3 大阪弁護士会による勧告

本件提訴に先立つ平成28年1月15日、大阪弁護士会は、大阪市交通局に対し、本件基準は、職員のひげについて、整えられたひげかどうかにかかわらず一般的に禁止し、違反した場合に人事評価上マイナス評価を行う点で、ひげを生やすという本来個人の自由に属する事項について正当な理由なく制限を課すものであり人権侵害に該当するとして、人事考課においてひげを生やしていることをマイナス評価の要素とすることを中止するよう勧告しました。

本件訴訟において、上記勧告がどの様に考慮されるのか注目すべきところであります。

4 本件訴訟の意義

ひげを生やすことは本来的に個人の自由に属する事柄であり、右自由の制約が許されるのは、制約が必要かつ合理的な場合に限られます。この大前提は、とかく「ひげを生やす自由」のような、多くの人にとってはある意味「どうでもいい自由」(換言すれば、多くの人にとって重要性を認識しがたい自由)が問題とされる場合、いとも簡単に覆されます。「ひげくらい剃れよ」、「ひげを生やさなければならない理由を説明せよ」等と非難する声がちらほら聞こえてくるのも、前提を誤った価値観が根底に根付いているからでしょう。

しかし、だからこそ、本件訴訟には闘う意味があると思うのです。多くの人が何とも思わないからという理由で、何となく私生活上の自由の制限が正当化されてはならないのです。

少なくとも、乗客との接触の機会がごく僅かしかない地下鉄運転士にとって、ひげを剃ることが業務遂行上必要であるとの理由を見出すことはできません。そうである以上、ひげを剃らずに職務に従事したことをもって、人事評価を低評価とし、低額の賞与しか支給しないという扱いは不合理でしかありません。本件訴訟を通じて、この当たり前のことをしっかりと主張していくことが何より重要と考えます。

(弁護団は、村田浩治、谷真介及び当職。)

ブラジル人労働者の労災事件

弁護士 鶴見 泰之

1 はじめに

マイグラント研究会で相談を受けていた労災事件が解決したので報告をしたいと思います。
事例報告の前に、マイグラント研究会について簡単に紹介をします。「マイグラント(migrant)」とは、移住労働者という意味です。研究会では、弁護士や研究者、通訳人が、外国人の労働問題や在留問題などの法律問題を研究し、その解決のために取り組む活動を行っています。マイグラント研究会への法律相談は、関西圏からだけでなく、その他の地域で働く外国人労働者からも寄せられています。今回、紹介します外国人労働者の事件は、事故に遭った中国地方在住のブラジル人女性(以下、「Aさん」とします)の夫(ブラジル国籍)から寄せられたものでした。

2 工場での作業内容

Aさんは、夫と、鶏卵農場に隣接する鶏卵の洗浄・包装を行う工場内で働いていました。そして、数年後には同じ雇用主が運営する別の工場に異動しました。異動先の工場も鶏卵の洗浄・包装を行う工場でしたが、機械の操作方法が異動前の工場とは異なっていました。ところが、異動先の工場長からは機械操作に関する説明は何もありませんでした。また、異動前の工場では、稼働中の機械のカバーを開けた場合には機械の運転が停止する仕組みでしたが、異動先の工場ではそのような装置は設置されていませんでした。Aさんは、日本人作業員から作業方法をジェスチャーで教わりながら、日々の仕事を行っていました。ポルトガル語による機械操作の説明書も備え付けられていませんでした。

3 清掃作業について

鶏卵農場から運ばれてきた卵は、コンベアに乗せられ、機械によって自動的に、洗浄・消毒・乾燥・検査・サイズごとの分類・包装が行われていました。この機械システム全体の起動・停止は、一元的に管理されていました。つまり、洗浄・消毒・乾燥などの上流工程に鶏卵が流れなくなっても、下流工程の包装作業が終了しない限り、工場内の機械全体は動いたままの状態でした。

そして、異動先の工場では、鶏卵の洗浄や乾燥などの上流工程の作業が終了した人から順番に、機械が動いたままの状態で、清掃作業に取り掛かっていました。工場長は、機械が動いたままの状態で作業員が清掃を行っていることを知っていましたが、注意をするなど止めることはありませんでした。

事故が発生した日も、Aさんは上流工程である乾燥機の清掃作業に取り掛かるために、機械が動いたままの状態で、乾燥機のカバーを開けました。乾燥機のカバーを外す際に、カバーを縛るためのゴム紐が、乾燥機を回転させるためのベルトに引っ掛かったので、左手で紐を引っ張ろうとしたところ、Aさんの左手を巻き込まれ、左手中指・薬指を切断するという事故に遭いました。

4 安全配慮義務違反について

労働安全衛生規則107条1項によると、「事業者は、機械のそうじ…を行なうときは、機械の運転を停止しなければならない。」と規定されています。この義務は、行政法規上の義務ではありますが、労働者の生命・身体の安全に直接関わる義務なので、雇用主はこの義務と同様の安全配慮義務を負うはずです。

ところが、雇用主は、機械が動いている状態で掃除をすることを黙認し、作業員に適切な指導を行っていませんでした。また、異動前の工場では停止装置が備え付けられていたのに、異動先の工場には停止装置が設置されていませんでした。

5 事故後の経緯

雇用主の安全配慮義務違反は明白でしたので、Aさんの症状が固定し、  級6号の後遺障害が認定された後に、弁護団は雇用主に対して損害賠償を求めました。しかし、雇用主は賠償に応じる気配がありませんでしたので、労働審判手続の申立てを行いました。

労働審判では、雇用主に安全配慮義務違反を認めつつも、労働者の側にも落ち度が認められるということで、4~5割程度の過失相殺を前提とする解決金を雇用主が支払うという内容の調停が成立しました。

6 事件を振り返って

Aさんは日本語を話すことができませんでしたので、打ち合わせは、日本語を話すことができる夫を交えて行っていました。また、Aさん夫婦は遠方に住んでいたので、普段のやり取りは、夫と電話で行っていました。工場での作業の流れや清掃作業のこと、事故が起きた乾燥機の構造や回転ベルトのことなどを夫から聴き取っていました。ただ、夫は、日常会話レベルの日本語は話すことはできましたが、機械の名称や作業工程、乾燥機の構造などについては、なかなか上手く説明することができませんでしたので、聴き取りには苦労しました。
色々ありましたが、最終的にはAさんも納得ができる金額で調停が成立して一安心しています。

(弁護団 四方久寛 鶴見泰之)

年度末は、首切りの季節 3月5日「年度末派遣切り防止ホットライン」の報告

弁護士 村田 浩治

 改悪派遣法施行を受けて、民法協、大阪労働者弁護団、連合大阪法曹団の有志で共同の派遣法改悪後のプロジェクトに取り組んできた。
その一環で、この年度末に契約更新をしないとか契約が大きく変わる不安が噴出するのではないかと予想して、ホットラインをすることにした。合計で16件の相談があった。

2 相談の内容
相談票に基づいて統計をとったところ、相談の内訳は、男性6名女性10名であり、派遣経験年数は、5年未満5名、5年以上5名、不明6名である。聴き取り出来ている、つまり詳細な相談は、60歳代が4名、40歳代が4名となっており、就職氷河期世代と再雇用世代で派遣、委託が活用されているのだろうかと思われた。

3 感想
相談全体では、職種は事務労働が多く、製造業は殆どなかった。年度末に向けて契約更新拒絶などが相談の大半となったのは予想通りであった。また、そのなかでも契約期間は5年以上が半分以上だったが、中には20年、18年間と派遣労働者として就労していた人、つまり派遣法改正前は長期の専門業務であった方の相談がやはり多かった。「専門業務」として長年派遣継続をしてきた派遣労働者が、派遣法改悪の影響を受けて契約更新にあたって、不安な状態に置かれていることがよく分かった。例えば、専門でなくなるのだから正社員と同じようにどんな仕事でもしてくれと言われているという女性労働者からは、「正社員なみの待遇なら何でもしろというのならまだ分かるが、業務限定だから、正社員なみの時給でないとしてきたのが、法律が変わったから正社員と同じ仕事をしろというのは納得できない」といった相談だ。今回の派遣法の目指すキャリアアップという効果よりも派遣労働は人ではなく仕事で対価が決まるという言い方がしやすかった点さえも、正社員なみの忠誠心の有無で契約が決定され、安上がりの正社員となる危険がはっきり示された。日本型の安上がり間接雇用という利用が拡大するのではないか危惧を覚えた。

その他、自治体の派遣職員の雇い止めなど具体的な事件もあり、派遣法改悪で非正規労働者の労働条件は大きく動き出している様子だ。法改正の影響を感度鋭くして見ていく必要があるように思う。労働組合を含む労働運動が取り組むことが重要になっている。

分野・世代を超えた連帯はできる、社会は変えられる――NPO法人働き方ASU-NET第24回つどい報告

働き方ASU―NET 副代表 川西 玲子

2016年3月16日、エル・おおさかで開催した働き方ASU―NETの第24回の集いは、これまでのつどいの中でも特筆するべき画期的なつどいとなった。まさに時代の転換点と思わせるエネルギーに満ち溢れる7人のパネラーの話は、会場一杯145人の参加者の心に染みわたるように伝わった。

ポッセの坂倉昇平さんは、年間1500件の労働相談に取り組み、起こっていることを社会的に発信して、社会問題化し政策課題としていくことの重要性と、業界全体に影響を与える取り組みとなった美容・塾等の大手企業の取り組みを紹介した。

関西学生アルバイトユニオンの北村諒さんは、今の学生には奨学金が重くのしかかっている。ブラックバイトで泣き寝入りする状況を変えていきたい。学生が相談しやすいのは学生であり〝耐える力を変える力に〟をモットーにして働くこと学ぶことを問い直している。

地域労組おおさか青年部の北出茂さんは、一人でも入れる地域ユニオンとして20代~30代を中心に労働相談から企業との交渉も行い解決まで取り組んでいる。パワハラや職場の労働条件の劣化と闘う若者に〝正しくキレよう〟を合言葉に学習・交流に取り組んでいる。

シールズ関西の寺田ともかさんは、与党は3分の2を占め何でもやれてしまう、次の国会では憲法改正を目論んでいる。今止めなければという思いで野党間の結集を求め「統一候補を立てて下さい」と地方でもテーブルを設けてきた。また、大学に投票場を設ける運動もしてきた。3・11の原発事故やイラク戦争などを通じて政府や報道に疑問を持ったことが声を上げる活動に参加するきっかけになった。

サドルの中村研さんは、サドルは都構想の取り組みから生まれた。単に賛成か反対かではなく不安に思っている人との対話を大事にしてきた。サドルの特色はそれぞれのライフワークでつながり、一人ひとりの背景を活用し何ができるかを持ち寄って街の雰囲気を変え、国会の中と外をつなげたい。「チャット」をするように街頭で対話するのはその手段でありイメージは井戸端会議。政治のハードルを下げていきたい。

アンツの磯田圭介さんは、堺市で戦争法を廃止させることを目標に地域に根ざして結成した。気軽に集まり戦争法反対の声を上げるゆるい組織。昨年6月から毎月1回のデモや駅前でのスタンディングに取り組んできた。SNSで呼びかけるので常に新しい人が参加し、中学生たちもカッコイイ!と署名を集めてくれ、お母ちゃんたちから差し入れもある。署名活動は心意気だ。

エキタス京都の橋口昌治さんは、「最賃1500円」「中小企業に金をまわせ」「経済にデモクラシーを!」がスローガン。運動で引き上げさせていくことに意義がある。街頭・路上での活動が中心になっている。しかし、最賃は労働組合の重要な課題でもある。

第2部のパネルディスカッションではコーディネーターの岩城穣弁護士より、「各組織のコミュニケーションの取り方」「デモやサウンドの形態」「各団体の苦労や悩み」「民主主義やサイレントマジョリティの受け止め方」など大変興味深い質問がされ、紙面の関係でご紹介出来ないのは残念ですが、大いに感嘆し納得する質疑に時間がたつのを忘れました。

最後に「社会を変えられるのか」という質問には「社会は絶対変えられる、しかし、今まで政治の話をしなかった人たちに働きかけない限り変わらない。変えることをみんなでやりたい」「社会は変わっている。自分も変わった、展望と希望を持つことで今では他の人を変えたいという気持ちになった」「今の若者の動きを労働者階級全体に拡げることが大事」「野党は協力―今まで考えられなかったことができている。社会は変えようと思えば変えられる」「全ての人が安心して働ける方向に変えられる、もっと私たちに成功した話だけでなく失敗した話も教えてほしい」「戦争法反対の大きなうねりが労働相談に来る若者たちの変化につながっている。「助けてほしい」から職場を変えたいと言う人が出て来ている」など率直で前を見据えた発言に元気と勇気をもらって熱気の中で閉会しました。二次会は7団体の若者を中心に30人以上が分野を超えてさらに交流を深め盛り上がりました。

裁判・地労委委員会報告―大阪地裁第5民事部の判断、訴訟指揮について

弁護士 原野 早知子

2016年3月28日、大阪地裁第5民事部(労働部、通称「地民5部」)の判決・決定、訴訟指揮をテーマに、裁判・地労委委員会を開催した。地民5部の各裁判官について、弁護士・当事者・労組から見た問題点、逆に評価できる点を忌憚なく意見交換した。争議団・地域労組の関心が高く、参加者18名と盛況だった。

労働審判や和解(本訴・仮処分)については、強引に和解させようとする訴訟指揮が目立つ。当事者が戸惑っているのに「今日終わらなかったらどうなるか分かりませんよ」と迫る、代理人がいるのに当事者のみ部屋に入れて説得しようとする、代理人に連日電話を架け「本訴になれば悪影響があるので、本人と話させてほしい」と求める等である。中には、労働者の気持ちを逆なでするような聞き方をして、女性の当事者を泣かせたというものもあった。

評価できる訴訟指揮も報告されたが、全体に裁判官の訴訟指揮が省エネ(裁判所の労力を少なくして、事件を早く「落とす」ことを優先する)のように思われる。早期の解決が望ましい事案が多いことは確かだが、当事者である労働者が納得しない形で解決を押しつけることは許されないし、裁判所に対する信頼を低下させてしまう。確かに、地民5部は忙しそうであるが、マンパワーが不足しているなら、裁判所が手当すべきことであって、当事者に無理矢理和解を押しつけて事足るものではない。

また、労働組合の団体交渉について、裁判官が「団体交渉は労働審判法が求めている事前交渉ではない」と発言したり、「労働側も代理人弁護士が団体交渉に出席すべき」と発言した例が報告された。地民5部全体が「労働審判は、十分に事前交渉をしてから申し立てよ」との姿勢なので、前者はその延長にある発言なのであろうが、団体交渉が事前交渉となる場合は多々あるので、実質・実態を見ないものと言わざるをえない。後者の発言は、団体交渉の意味自体を理解しているのか疑念を抱かせるものである。こうした発言が頻発するようであれば、労働者側としての対応が必要となる可能性もあろう。

地民5部では1年前に裁判官7名のうち、内藤裁判長を含め4名が交代しており、判断内容は未知数の部分があるものの、この1年間に労働者側が敗訴した例がいくつかある。次回は、労働側敗訴例について、分析・検討を行うこととなった。(5月19日(木)18時30分~・民法協事務所で予定)

裁判・地労委委員会では、権利討論集会の分科会のみでは時間が足りないとの認識の下、年に数回例会的に委員会を開催し、議論を深めていく予定である。今回のような情報交換・意見交換は有意義であり、定期的に行っていく必要があるので、会員の皆さまには、積極的に参加・情報提供をしていただきたい。

河村武信先生を偲ぶ会、盛大に開催

弁護士 城塚 健之

 昨年9月20日に亡くなられた河村武信前副会長。その生涯を通じた、ふだんの優しさと、社会的不正義に対する強い怒り、そして正義を希求する人々への惜しみない献身は、多くの人々の胸に深く刻み込まれています。そうした河村先生と共に過ごした思い出を語りあうために、河村先生にゆかりの深い民法協現旧役員、労働組合代表の呼びかけで、3月25日、国労会館において、「河村武信先生を偲ぶ会」が開催されました。当日は、河村先生の奥様ほか家族4名を含む146名の方々にお集まりいただき、会場はあふれかえらんばかりの思いに包まれました。

開会の辞は大江洋一副会長、献杯の辞は小林つとむ前会長。呼びかけ人からは、萬井隆令会長、井戸敏光国労西日本本部委員長、荒田功大阪自治労連委員長、宇佐美俊一JMITU副委員長、高本英司大阪府保険医協会理事長、玉川和隆大阪府歯科保険医協会名誉理事長からごあいさつ。このほか、参加された多数のみなさまからも、それぞれ懐かしい思い出を語っていただきました。

司会は、河村先生の「唯一の弟子」である私(河村先生のもとで弁護修習をさせていただいたのは私だけなのです)と、河村先生が弁護団として奮闘された国立病院独法化に伴う雇止め事件の当事者だった嘉満智子(大阪労連事務局)さん。萬井会長、大江、豊川両副会長のごあいさつは、あふれる思いゆえか、予定時間をオーバーし、司会としては、やきもきさせられました。

あっという間の2時間半で、名残は尽きませんでしたが、最後に、ご次女の河村文さん(弁護士・三多摩法律事務所)から、4人のお子さんのお名前の由来も含めた心温まるごあいさつをいただき、豊川義明副会長の閉会の辞で幕を閉じました。

また、追悼文集は、ご寄稿いただいた  名のみなさまの思いの込められたものとなりました。私自身、編集作業をする中で、あまり存じ上げていなかった河村先生の「伝説」を知り、感慨を覚えました。なお、この文集には、豊川副会長が長年大切に保存されていた河村先生の手書き原稿などの貴重な資料も収められています。

河村先生と同時代をたたかわれた諸先輩方、私のような「不肖の弟子」、そして河村先生率いる最後の大弁護団(NTT  万人リストラ事件)で教えを受けた最若手の井上耕史事務局長まで、あらゆる世代の者が、河村先生からさまざまな遺産を受けとりました。これをどう引継ぎ、新しい時代に合わせて発展させていくか。それはひとえに私たちにかかっています。

最後に、会場設営にご尽力いただいた国労近畿地本の平野清春書記長と、文集印刷や当日の裏方を一手に引き受けていただいた井上事務局長に、この場をお借りして感謝を申し上げます。